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JR渋谷駅「新南改札」閉鎖 23年の歴史に幕、北側に250メートル移転

7月20日の終電後、2階部分のシャッターが下ろされる新南口(7月21日0時32分撮影)

7月20日の終電後、2階部分のシャッターが下ろされる新南口(7月21日0時32分撮影)

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 JR渋谷駅中心部から離れた位置にあった「新南改札」が7月20日終電後、移転のため閉鎖され、23年の歴史に幕を閉じた。翌21日の初電から、北側(原宿方面)に約250メートル移動し、新改札として供用を始める。名称は新南改札のまま変わらない。

赤いランプが一斉に点灯して稼働を終えた自動改札機

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 JR渋谷駅では1996(平成8)年、埼京線・湘南新宿ライン(以下埼京線)が新宿から渋谷まで延伸し、2001(平成13)年に駅中心部から恵比寿・代官山方面へ400メートル離れた貨物駅跡地に埼京線ホームを備える「新南改札」が開業。山手線のホームや、その他の各鉄道との駅と距離がある特殊な駅としても知られてきた。今回、新たな改札の供用開始に伴い、改札口としての役目を終える。

 JR渋谷駅では2015(平成27)年から、乗り換えの利便性向上や駅構内の混雑緩和などを目的に大規模な改良工事が段階的に進められ、昨年までに埼京線と山手線ホームが並列化。山手線ホームの島式(1面2線)化も完了している。今回、JR線の線路頭上を渡る「渋谷駅南口北側自由通路」に面した位置に改札を移設。同通路は昨年12月、桜丘エリアの新複合施設「渋谷サクラステージ」の完成後に開通した新通路で、駅東側の複合施設「渋谷ストリーム」3階と直結。鉄道による東西の分断を解消する新たな動線となる。

 20日が最後の稼働日となったこの日、終電後の新南改札付近には、閉鎖を惜しむ鉄道ファンらの姿も数人見られた。閉鎖に伴う作業に向けて30人以上の関係者・作業員らが見守る中、0時30分を前に自動改札機全機の赤いランプが一斉に光り、稼働を終了。30分過ぎには新南改札コンコースと地上をつなぐエスカレーターが止まり、2階部分のシャッターが下ろされ、28年の歴史に幕を閉じた。

 改札のあった3階と1階をつなぐエスカレーターも、改札閉鎖に伴い供用を終える。改札と直結していた「ホテルメッツ渋谷」のエレベーターはこれまで通り稼働。ホテルメッツ側と渋谷サクラステージの南端をつなぐ跨線橋「南通路」は、これまで埼京線の運行時間に合わせて通行できたが、閉鎖後は山手線が運行している時間に合わせ、通行可能時間が5時30分~24時30分となる。

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