Bリーグ2023-24シーズンを戦ったサンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)の選手たちの去就が出そろった。
サンロッカーガールズを卒業したASUKAさん、KAHOさん、RIOさん、ANJUさん
昨年10月~今年5月にわたったB1の2023-24シーズン。SR渋谷は、過去に2度のリーグ制覇に導いた実績を持つルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)を新たな指揮官に招いたほか、パヴィチェヴィッチHCのバスケットボールの申し子とも言える田中大貴選手、日本代表としても知られるジョシュ・ホーキンソン選手らを迎えた新体制で臨んだが、開幕当初からけが人に苦しんだ。終盤にはチャンピオンシップ進出争いに絡むまでに盛り返したが、35勝25敗の地区3位でシーズンを終えた。
契約満了となったのは、リーグ最年長の43歳ながら長い腕と鍛えられたフィジカルでゴール下で体を張ったジェフ・ギブス選手、今季はコンディション調整に苦しみながらも常に冷静で得意の3ポイント(P)でチームを救ったアキ・チェンバース選手、今季は開幕前のけがにより公式戦でプレーすることはかなわなかったが、4季ゴール下の番人としてアグレッシブな守備や力強いプレーでチームを支えたジェームズ・マイケル・マカドゥ選手など6選手。
元NBAプレーヤーで211センチながら広いシュートレンジを持ちスマートなプレーでチームを引っ張ったライアン・ケリー選手は、自身のキャリアの半分以上となる6季SR渋谷に在籍したことから「さようならを言うのはさみしい」としながらも「サンロッカーズはいつもホーム」などとコメント。同じく特別指定時代から6季在籍し3Pを中心とした得点力や「セクシー」という代名詞の元となったアシストで沸かせた盛實海翔選手は「素晴らしい時間を過ごすことができた。皆さんのことが大好き」とも。
序盤はパヴィチェヴィッチHCのバスケットに力を発揮しきれない様子も見せていたがプレータイムを勝ち取りスタメンを務めるなど成長を見せた津屋一球選手は、「サンロッカーズの顔と言われる方や日本を背負ってきた方などにいつまでも頼ってばかりの選手にはなりたくない」とベンドラメ礼生選手や田中選手を暗喩しつつ、「あの人たちに追いつき、そして追い越していくためにこの選択をした」とさらなる成長のため移籍を決めた。
契約を継続したのは、田中選手やホーキンソン選手、昨季Bリーグ初参戦ながら司令塔としてチームを引っ張ったアンソニー・クレモンズ選手、2季目となる日本人ビッグマンの永吉佑也選手、村越圭佑選手など9選手。U18出身の大森康瑛選手は進学校・麻布高校出身で海外の大学進学を予定していたが、国内の大学に通いながらリーグ初のU22枠としてプロ契約を結んだ。昨季B3リーグ徳島ガンバロウズに期限付き移籍していた狩野富成選手は、B2の信州ブレイブウォリアーズに期限付き移籍することが決まっている。
9季目となる絶対的エースのベンドラメ選手と同級生でプライベートでも仲が良い小島元基選手(3季目)はそれぞれ、「試合はまだですか。監督。」(ベンドラメ選手)、「オラにほんのちょっとずつだけ元気を分けてくれ!!!」(小島選手)と漫画のせりふを引用ながら継続を報告した。
選手以外では、パヴィチェヴィッチHCらコーチ陣4人が継続するなどしているほか、チア「サンロッカーガールズ」からはKAHOさん、RIOさん、ASUKAさん、ANJUさんの4人が卒業した。
10月に開幕を予定する2024-25シーズンに向けては、2017-18季に特別指定としてSR渋谷でプレーした阿部諒選手、昨季優勝した広島ドラゴンフライズからの移籍となる高身長ガード船生誠也選手、チャンピオンシップ経験者で特にインサイドでの得点やリバウンドで貢献するリード・トラビス選手、米生まれの日本人で高い身体能力を持つ若手のトロイ・マーフィージュニア選手の入団などが明らかになっている。