渋谷駅周辺のまちづくりへの取り組みが日本都市計画学会学会賞・計画設計賞受賞を受賞し、東京大学構内で6月7日、授賞式が行われた。
同賞は、都市計画に関する計画、設計、事業などに関する近年の作品で、「都市計画の進歩、発展に顕著な貢献をしたもの」に贈られる。
作品名は「渋谷駅周辺都市再生におけるエリア全体の都市デザイン調整の仕組みと渋谷らしさを強調した新たな価値を生む都市空間マネジメントの実現」。受賞者は渋谷区、渋谷駅中心地区まちづくり調整会議、一般社団法人渋谷未来デザイン、一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメント、一般社団法人渋谷再開発協会の5者。
受賞理由について、同学会は「縦動線のアーバンコア、地下と地上の立体性だけでなく、渋谷特有の谷地(やち)地形を水平につなぐスカイウェイなど渋谷駅周辺空間への特徴的な都市デザインに加え、複数の鉄道事業者、大型商業施設の事業・運営者、地元地域自治組織、地元商店街組織、行政が連携したサインプロジェクト、渋谷エリアとしての産業増進を企図した『ソーシャルイノベーションウィーク』のエリマネジメントとしての活動など、多様で複雑な主体の連携による都市デザインとエリアマネジメントへの取り組み」を挙げる。
当日、受賞者を代表して同学会の森本章倫会長から賞状を受け取った、渋谷区 まちづくり推進部 渋谷駅中心五街区課の行廣勝哉課長は「大変権威ある表彰であり、渋谷駅周辺のまちづくりに関わってきた多くの関係者の皆さまと共に、この喜びを分かち合いたい。渋谷駅周辺のまちづくりは、2000年ごろからその検討が始まり、計画段階から既に20年以上継続して進んでいる、まさに100年に一度と銘打った再開発。渋谷区が設置している渋谷駅中心地区まちづくり調整会議は、渋谷に関わる産官学民の全ての関係者が一堂に集う場であり、これまで熱い議論を重ねながら、未来の渋谷をデザインし、計画を作り、事業の進捗(しんちょく)状況を共有する大きな会議体。『誰もが巡り歩いて楽しいまち』渋谷の実現に向けて、さらにまい進していく」と話す。