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国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア」開幕

オープニングセレモニーの様子

オープニングセレモニーの様子

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 日本発・国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(以下SSFF & ASIA)2024」のオープニングセレモニーが6月4日、LINE CUBE SHIBUYA(渋谷区宇田川町)で行われた。

監督として登壇した仲里依紗さんや福士蒼汰さんら

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 俳優の別所哲也さんが創設者となり1999(平成11)年に原宿で始まった「アメリカン・ショート・ショート フィルムフェスティバル」を前身に、2001(平成13)年に改名したショートショートフィルムフェスティバル(SSFF)。2004(平成16)年には米アカデミー賞から公式認定を受けるとともに、東京都と共催でアジア作品を集めた「ショートショート フィルムフェスティバル アジア(SSFF ASIA)」を兄弟映画祭として初開催した。以降、SSFF & ASIAとして両祭を同時開催している。

 26回目となる今年のテーマは「Illuminate Your Life~いのち 照らせ セカイ照らせ」。114の国と地域から、AI(人工知能)を使った作品112点を含む4936点の応募があり、選出した約270作品を上映する。

 ライブアクション部門(インターナショナル、アジア インターナショナル、ジャパン)、ノンフィクション部門、アニメーション部門で構成するオフィシャルコンペティションは、各部門優秀賞が翌年のアカデミー賞短編実写部門に推薦される。ライブアクション部門のジャパンカテゴリーには、俳優の仲里依紗さんや福士蒼汰さんらが監督した作品がノミネート。インターナショナルプログラムでは「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディさん主演作「マスコット」が、ノンフィクション部門では昨年AIを使って制作されたザ・ビートルズの新曲「Now And Then」のドキュメンタリー作品「Now and Then: The Last Beatles song」が、それぞれ特別上映される。

 渋谷区とタイアップする「Shibuya Diversityプログラム」は、区の基本構想「ちがいを ちからに 変える街。」を普及・啓発する取り組みの一環として2017(平成29)年から展開。人種やジェンダー、老後などダイバーシティーとインクルージョンをイメージした作品をラインアップしている。

 今年は、移民として暮らす家族の母親を中心とした物語「スターチ」、つながった眉毛のイラン系カナダ人の少女が引っ越してきたイラン人の少女と友人になったことで自身の眉毛との付き合い方やルーツを考える「眉毛」など6作品をラインアップ。

 オープニングセレモニーではアワード受賞作品を発表。選ばれたのはがんの治療をする女性と「レズビアンになること」が夢と語る少女の交流から絆が生まれ、癒やしや希望をもたらす「メイシーとの時間」。メガホンを取った英ミカ・シモンズ監督は作品に込めたメッセージについて「女性の健康と愛について。そして愛が先入観や偏見、分極化を克服できるかについて」と触れ、受賞によって「上映の機会が増えより多くの人に見ていただくことになり、より多くの人々が偏見をなくすのに役立つかもしれない」と期待を込める。

 渋谷区産業観光文化部文化振興課長の中嶋哲也さんは「さまざまな世代の方がいろいろな関係で違いを力に変えていく、区が目指す未来のような映画だと感じた」と選定理由を話す。ラインアップ作品については「ダイバーシティーやインクルージョンが日常に溶け込んでいる、日常にあふれているようなすてきな作品が増えてきている」と話し、「ショートフィルムなので短い時間でダイバーシティーやインクルージョンをテーマにしたいろいろな作品が見られる。この機会に映画を見ていただき、渋谷が目指す『ちがいを ちからに 変える』というところを感じていただけたら」と呼びかける。

 そのほか、特集企画としてスマートフォンで撮影された作品、日本との国交樹立60周年を記念したスイス関連、6歳以下などの子ども向け、今夏のパリ五輪開催を視野にスポーツをモチーフにした作品なども上映する。

 渋谷区内の上映会場は、表参道ヒルズ地下3階「スペースオー」(神宮前4)とユーロライブ(円山町)。当日のチケット料は、1プログラム=一般1,900円、学生・シニア(60歳以上)など1,500円、1日券=同3,800円、同3,000円、いずれも小学生以下無料、オンライン=2,500円ほか。今月17日まで(17日は閉会式となるアワードセレモニー、オンライン視聴は今月30日まで)。

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