都市型スパ施設「TOTOPA(トトパ)都立明治公園店」が3月22日、拡張・リニューアルした東京都立明治公園(渋谷区神宮前2、新宿区)内にオープンした。
明治公園は、民間事業者を公募・選定し飲食店などの施設を設けて得た収益を活用することで園全体の整備・運営などを一体的に行う「Park-PFI」事業を都立公園で初めて採用。国立競技場の前庭空間約1.6ヘクタールを再整備した。テナントも誘致し、「食べる・買う」だけでなく、同競技場や東京体育館に近い立地であることから、運動・スポーツに関連したニーズにも対応する6店を誘致した。
トトパは、園の整備・運営を行う「Tokyo Legacy Park」の構成企業である東京建物と、グループ会社の東京建物リゾートが新たに立ち上げた新ブランド。東京建物グループはかねてスーパー銭湯「おふろの王様」を展開。昨今のサウナブームもあり温浴施設・サウナ施設の運営形態が多様化する中、都心部での「コンパクトなスパ」として新たなブランドを立ち上げた。ブランド名は「ととのえる(TOTONOERU)」と「スパ(SPA)」から着想した造語。
3階建ての「A棟」2階~3階に位置。店舗面積は、2階=461.25平方メートル。3階=434.48平方メートル。サウナや蒸し湯はサウナに関するクリエーティブを手がける「TTNE」がプロデュースし、サウナ室の名前やアートデザインはアートディレクターの秋山具義さんが手がけるなどした。開発に当たってヒアリングをするなど、特に男性に比べてサウナ施設の利用が少ない女性客へのサービスは細部にこだわったという。
2階は女性用フロアで、肌や体内を含めた「整い体験」の提供を図る。「NEUTRALWORKS.」が製作した館内着で過ごすラウンジには、ハーブや茶をたく空間で「アンダーザライト ヨガスクール」(代々木1)監修のストレッチプログラム(3~5分)を行う「呼吸ルーム」、スチームをたく空間で床に敷かれたセキショウの上に寝転ぶ蒸し湯「すちこ」、15度程度の室温の「コールドルーム」を併設。ロッカールームには、照明を内蔵した鏡屋スキンケアアイテムなどを備えたパウダースペースを併設。ラウンジのフリードリンクにはタレントのMEGUMIさんがセレクトした下北沢のカフェ・バー「NeRoLi」のハーブティーも用意する。浴室は40度程度の温水と16度程度の冷水の浴槽、サウナ「かおるこ」、外気浴ができる小規模のラウンジなどを展開。
3階は男性用フロア。サウナ3種類×水風呂2種類×休憩スペース3カ所で18通りの「整い体験」を提供。サウナは、直線的な内装デザインや寒色照明で「左脳の刺激」を図る「左室」、「和み」をテーマにドリンクの持ち込みも可能な「ナ室」、暖色の壁面や調光照明を備えた空間で1人用の椅子を置く「右脳の刺激」を図る「右室」で、「左室」「右室」にはオートロウリュを備える。浴槽は温度の異なる温水風呂と水風呂を2カ所ずつ用意し、水風呂の1カ所は深さ約160センチ。ラウンジはノンアルコールビールなどを用意するリフレッシュラウンジと、浴室内、外気ラウンジを備える。
男女フロア共通でドライヤーは「ReFa」の商品を置く。男性フロアのボディーソープ・シャンプー・コンディショナーなどは「OSAJI」のものを採用。女性フロアのものはMEGUMIさんが選び、クレンジングは「DUO」、シャンプーやコンディショナーは「BOTANIST」、フェースクリームは「trilogy」、美容液は「EKATO」などをそろえ、「LuLuLun」のフェースパックは受付時に5種類から1種類を選べる。RaFaのヘアアイロンも用意する。
同エリアはランナーの利用も多いことから、両フロアにシャワーブースも用意するランナーズロッカー(3時間1,100円)や、ラウンジにはバイクやストレッチなどができる小規模なフィットネス空間も設置する。
開発担当の黒田敏さんは「長時間このエリアに滞在してほしい。カフェで仕事してサウナでリラックスし、夕食を食べるなど、一連の体験の一つとして利用シーンの一つに入れていただければ」と利用を呼びかけ、「『おふろの王様』より少しコンパクトで単価も高いが、コンセプチュアルな空間にしているので、『良い施設』『おしゃれ』など感じていただきブランドが昇華していけば」と意欲を見せる。
利用料は、1時間まで=2,178円、1時間~3時間=4,378円、3時間以降=6,578円。営業時間は11時~23時。女性のみのレディースデーや男女のフロアを入れ替える日なども設ける。