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渋谷区観光協会公式キャラ「シブヤラブハチ」がアニメ化 テレ東で放送へ

製作発表に登壇した、ナナナ、長谷部健渋谷区長、声優の和多田美咲さん、渋谷区観光協会金山淳吾代表理事、シブヤラブハチ

製作発表に登壇した、ナナナ、長谷部健渋谷区長、声優の和多田美咲さん、渋谷区観光協会金山淳吾代表理事、シブヤラブハチ

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 一般財団法人渋谷区観光協会公式キャラクター「SHIBUYA●HACHI(シブヤラブハチ)」(●=ハートマーク)のショートアニメが4月6日から、テレビ東京の子ども向け番組「イニミマニモ」内で放送される。

主人公のハチ(=シブヤラブハチ)

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 渋谷の待ち合わせスポットであり、同像のモデルとなった秋田犬・ハチの物語がハリウッドで映画化されるなど世界的にも知られている忠犬ハチ公像。シブヤラブハチは、ハチの物語をあまり知らない子どもたちなど次の世代や、駅周辺以外の渋谷区の人々にも「愛しかわいがってもらえる」シンボルを目指し、同像をモチーフにしたキャラクターとして2018(平成30)年に誕生。

 デザインは2頭身のキャラクターで知られるデザイナー、PansonWorks(パンソンワークス)さんが手がけ、左耳が折れている犬でハーネスには「ハチ」のネームプレートが付いている。雑貨などのグッズ展開、着ぐるみの祭りなどへの参加、コミュニティーバス「ハチ公バス」車体へのラッピング、地域通貨「ハチペイ」のビジュアルにも採用するなどしている。

 アニメ化は、昨年のハチ生誕100年を記念した取り組みとして、シブヤラブハチプロジェクト実行委員会(渋谷区観光協会、一般社団法人渋谷未来デザイン、シブヤテレビジョン、ノット)がテレビ東京に企画を持ち込んだという。同社のアニメ局次長兼ビジネス促進部長の秋間眞良(まさよし)さんは、同像に日本人のみならず外国人観光客が訪れているのを見て「これは行けると確信」し、アニメ化のプロジェクトを立ち上げた。コロナ禍があり「何度も消滅の危機にさらされ」ながらも放送にこぎ着けた。

 銅像として渋谷を見守り続けてきた主人公のハチ(=シブヤラブハチ)が現代の渋谷に登場し、関西弁の猫・ミケ(声・陶山章央さん)、犬のナナ(同・植田佳奈さん)、ハリネズミのハリー(同・うのちひろさん)、カラスのクロ(同・盆子原康さん)、「渋谷の師匠」というモヤイ(同・乃村健次さん)らと繰り広げる日常を描く。製作は日本アニメーション(多摩市)が手がけ、主題歌はバーチャルシンガーのHACHIさんが歌う「Duck」。HACHIさんは「渋谷の街を歩きまわるような楽しい気分で」歌ったという。

 ハチ役の和多田さんは、小学生の時にハチの物語の小説を読んだ経験があり、実家で飼っていた豆柴に「ハチを重ねるくらい思い入れがあった」ことから、役が決まった際は「『私が?』という気持ちになり、うれしかった」という。ハチは「すっごく元気で好奇心旺盛。我が道を行くという感じで演じている。周りのキャラクターが個性豊かでパンチが効いているので、彼らとの絡みはポイント」と話す。作品の舞台も渋谷で「普段見ている光景もアニメで見つけることもあり、アフレコの時にも『あの看板あれだよね』と盛り上がっている」と明かす。「皆が大好きなハチが、渋谷がアニメになる。かわいらしい世界観でキャラクターも個性豊かで面白くて、音楽もすてき。アフレコの段階で笑ってしまうことが多く、皆さんにも楽しんでいただけると思うのでご期待ください」と呼びかける。

 同像について長谷部健渋谷区長は「渋谷のシンボルであり、地元の人にとっては守り神のような存在。『渋谷と言えば』というアンケートを取っても、スクランブル交差点と並んで上位に挙がってくる、海外の方からも注目が高い」と話すと同時に、「(飼い主を)けなげに待つ姿、忠犬としても愛されているがペットを愛する人・飼う人いとっても象徴になる存在だと思う。共感の輪を広げていけたら」と期待を込める。ハチペイのビジュアルに採用していることから、子どもたちから「ハチペイくん」と呼ばれることもあり「本名を知ってもらう機会にもなるのでは(笑)」とも。

 渋谷区観光協会の金山淳吾代表理事は「この作品が配信含めて世界中に届き、同像と写真を撮って、グッズを土産として買うような流れになり、その収益が広場の美化やモラル・マナーの啓発などに循環すると理想」と話し、秋間さんは「ハチは日本の宝だと思う。まだ知らないたくさんの世界中の方に知ってもらいたい」と意欲を見せる。

 放送は毎週土曜7時。アニメ配信サービスなどでも配信する。

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