渋谷区と東京商工会議所渋谷支部が3月6日、産業振興に関する包括連携協定を締結した。
東京商工会議所渋谷支部は2020年に発表された渋谷区産業観光ビジョンの策定に協力するなど、これまでも両者で区内の産業振興に向けて取り組んできた。コロナ禍が落ち着き「止まっていたことが今ちょうど活発化してきた」(長谷部健渋谷区長)タイミングで協定を締結した。
東京商工会議所渋谷支部の佐藤仁会長は、再開発が進んでいることやインバウンド客の増加などから産業構造が変化し、シェアオフィスやコワーキングスペースが増えるなどしているなか、区内の事業者が「より活動しやすくビジネスしやすい環境づくりを推進していくためには、リソースやノウハウを共有し活用していくことが非常に重要ではないかと考えた」とも。
連携する項目は6つ。両者が注力して取り組んでいるという創業・スタートアップ支援に関すること、魅力を伝える取り組みや空き店舗の活用など商店街や各店舗における支援、小学生~大学生など次世代を担う子どもたちに働き方や地域の魅力を伝えるなど起業・産業人材の育成、ビジネスマッチングの支援に関すること、国内外の都市間の交流を機にした事業者同士のマッチングなど都市間交流を契機とした産業振興に資する取り組み、産業振興に関連する情報発信に関すること。
長谷部健渋谷区長は「多くの法人が集まっている街なので、そうした活力を、区の施策とこの協定を重ねながら、できることは一緒にアクセルを踏んでいきたい」と意欲を見せた。