サンロッカーズ渋谷（以下、SR渋谷）のジョシュ・ホーキンソン選手が現在、日本代表合宿に参加している。

取材に応じたジョシュ・ホーキンソン選手

　今月22日に始まる「FIBAアジアカップ2025予選 Window1」に向けた合宿となる今回。日本代表（昨年9月10日現在のFIBAランキング26位）は、有明コロシアムで今月22日にグアム代表（同76位）と、同25日に中国代表（同29位）とそれぞれ戦う予定。昨夏のワールドカップ（W杯）で日本を沸かせた選手たちの再始動となる。

　ホーキンソン選手は昨年2月に日本国籍を取得して以降日本代表として活動し、昨年のワールドカップ（W杯）ではパリオリンピック出場権獲得に大きく貢献した。W杯以来の代表活動となるが、「代表の仲間と一緒にいるのは楽しいよ。皆Bリーグのチームでとても優れた選手だし、一緒になる度にできるだけ最高のチームを作りたいと思えるから、合宿が行われることを楽しみにしている」と仲間との再会を喜ぶ。

　Bリーグのシーズン中の招集となる中、「誰もが痛みや不調を抱えている。だから、練習をたくさんこなすこととケアや治療を受けることをうまく組み合わせることが重要。コーチやトレーナーが皆の体の状態をよく見てくれているから、試合で良いプレーができるように練習することができると確信している」と話す。

　帰化選手は1人しか出場できないが、同じ帰化選手のライバルとして今回の合宿にはSR渋谷でもプレーした経験のあるジョシュ・ハレルソン選手も参加しているほか、Bリーガーで日本国籍を取得するビッグマンが増えている。「ジョシュは帰化する過程で僕に連絡をくれて色々聞かれたよ。日本人を目指している選手はたくさんいるが、僕の目標は常に最高の日本チームを作ることだ。ジョシュが加わることで競争力が上がるし、シュートもうまいし体力もある。これから始まる予選に備えるためにも、彼と戦えて良かった」と前向きに捉える。ハレルソン選手とは同じ名前だが、「ハルソンは皆からジョシュと呼ばれていて、僕は鷹ちゃんと呼ばれていて、トムHCは『Jホーク』や『ホーク』とか呼んでいるんだ。でも、たまに『ジョシュ』と呼ぶ声が聞こえると振り向いてしまう（笑）。今（日本代表に）は、ユウキ（＝富樫勇樹選手と河村勇輝選手）とジョシュがダブルでいるんだ」と笑顔を見せた。

　今回対戦する中国代表には、2021年のW杯アジア地区予選で大敗している。トム・ホーバスヘッドコーチは「（前回は）うちのバスケットができなくて負けたが、勝ちたい。今回勝ったら皆の自信がさらに付く」と力を込める。ホーキンソン選手は前回の試合は出場していないが、「（中国代表の）過去の試合を数試合見て、本当に身体能力が高くて背の高い選手が多い。彼らのフィジカルの強さに振り回されることなく、フィジカルに戦い速くプレーをして、より一層自分たちのバスケットボールに集中しなくてはいけない。インサイドの存在感が大きいから、セカンドチャンスで得点を取らせないようにして、ディフェンスリバウンドから速攻を出すことができれば、相手の高さを逆手に取って簡単に得点を挙げることができると思う」と考えを示した。

　代表での自身の役割については、「トムコーチは3ポイント（シュート）をたくさん打つのが好きだから、求められれば僕はたくさん打つ。ディフェンスでは僕がセンターとしてペイントを守る上で大きな鍵になるし、チームのプレッシャーを高める手助けもできる。走ってペースを上げてリバウンドを取ることもできるから、試合ごとに変わってくると思うけど、チームを勝たせるために、自分にできることをやるだけだ」とも。