Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が2月7日、横浜ビー・コルセアーズ(同、横浜)と対戦し60-68で敗れた。
イン・アウト両サイドで得点を挙げたジョシュ・ホーキンソン選手
ロースコアの展開となったこの日。立ち上がりはビハインドを負うが、守備のズレを生かしてジョシュ・ホーキンソン選手や津屋一球選手が3ポイント(P)シュートを決めたほか、アンソニー・クレモンズ選手がシュートをブロックする好守から速攻を仕かけてレイアップを決めるなどして14-14と競る。
第2クオーター(Q)は、ライアン・ケリー選手がオフェンスリバウンドや身長差を突いた攻撃で得点を挙げ、津屋選手やベンドラメ礼生選手はドライブ(ドリブルでリングに向かうプレー)を仕かけて得点やアシストにつなげるなどして、34-30と一歩前に出る。
しかし、第3Qに試合が大きく動く。ホーキンソン選手が「ドライブを抑えきれずバスケットを作られた」と振り返ったように、横浜・河村勇輝選手の得点やアシストから失点が続いた。ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)は、河村選手を抑えるのは「難しい」と触れた一方で、横浜のシュートを抑えた後にルーズボールを追いかけるもマイボールにできず失点につながったプレーが数回見られた点について「準備・集中力が足りていなかった」と指摘した。
攻撃面では、横浜が守る選手を入れ替える「スイッチ」ディフェンスをしてくるなか、身長差などを生かせなかった。前節の茨城ロボッツ戦でも同様の守備に対し攻撃が停滞したが、ホーキンソン選手は「フィジカルに守ってきたらフィジカルに攻め返さなければいけない。ミスマッチを攻めないのであれば、ボールを回すなど少しモーションを起こす必要があると思う」と考えを示した。同Q8得点挙げたクレモンズ選手は「打たされている感じでも決して無理強いしてもいないが、得点には自信があるので得点する意識はあるし、求められている部分でもある。(攻撃面で)苦しんだかもしれないが、気にしすぎるよりチームとして作ることを考えないといけない。そして自分に何ができるかが重要なんだ」と話した。
最終Qは、ベンドラメ選手が積極的にリングにアタックし、ジェフ・ギブス選手はゴール下で体を張ったほか、横浜の攻撃を24秒守り切る場面などもあったが、一進一退の攻防が続き点差を詰めることができず。「最後まで戦おうとした」とクレモンズ選手やベンドラメ選手の3Pで追い上げを図るが一歩及ばず敗戦。ホームでの連勝は11で止まった。
「勝ちたいという意志が見えなかった」と振り返ったパヴィチェヴィッチHC。「(横浜は)アグレッシブに手を出し、ボディーコンタクトをしてきたがファウルは吹かれなかった。そこで(SR渋谷の)選手たちは彼らに対して引いてしまったと感じた。フィジカルで勝負すれば勝てるのにそうしなかった」と話した。
同試合を含めた3試合、田中大貴選手とアキ・チェンバース選手という得点能力が高く攻撃の起点にもなる選手を欠いているが、「(自身にかかる)プレッシャーはない」とクレモンズ選手。「大貴やアキがやってくれていることを、より深くベンチメンバーでできるようになっただけだ。1・2試合で代わることはできないが、仲間を信頼しているし練習しているのも見ている。彼らが自信を付けて、力を発揮できるようになるかどうかだ」と仲間に期待を込める。
次節後は日本代表戦があるためBリーグは約3週間の休みに入る。クレモンズ選手は「試合はまだたくさん残っている。次の2試合を勝って、休みの間に自信と団結力を高めてリーグ終盤に臨みたい。自分たちは良いチームだと信じているし、まだ1年にも満たない時間しか一緒にいないのだから、自分たちができることは無限大だ」と力を込めた。