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東京都写真美術館などで「恵比寿映像祭」 「月へ行く30の方法」テーマに

展示会場の様子(撮影:新井孝明)

展示会場の様子(撮影:新井孝明)

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 「恵比寿映像祭2024」が現在、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)を中心に開催されている。

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 2009(平成21)年に始まった映像とアートのフェスティバルとなる同祭。映像分野における創造活動の活性化と、映像表現やメディアの発展を育み継承するという課題を共有する場を目指している。今年は「月へ行く30の方法」を総合テーマに、展示や上映、ワークショップ、シンポジウム、地域のギャラリーなどとの連携プログラムなどを展開する。

 2階展示室は、あえて順路や展示壁を作らずに広場のような空間使いをしている。同館のコレクションをはじめとする映像、写真、資料などを展示するほか、室内中央やロビーではパフォーマンスやライブ、トーク、ワークショップなどのイベントを展開する。今年は「映像の一回性」にも着目。関川航平さんは、館内で作家と鑑賞者が「予期せず出会う」新作を会期中不定期で発表する。

 地下1階展示室では、数学を理論ではなく情緒で解くことを説いた数学者・岡潔にインスピレーションを得たライフワークで、子どもの感性の発芽や成長に着目した青木陵子さんと伊藤存さんの「9 歳までの境地」のインスタレーション、身近な物や葉材を組み合わせた立体作品にフィールドレコーディングした音声や映像を組み込んだ土屋信子さんの新作「月へ行く30の方法」などを展示する。

 3階展示室は、昨年立ち上げた「コミッション・プロジェクト」特別賞を受賞した荒木悠さんと金仁淑(キム・インスク)さんの作品を、総合テーマ「月へ行く30の方法」と連動させながら紹介する。

 1階のホールでは、アジアにおける映像表現を特集プログラムで紹介。台湾の現代短編映像特集や、アジア15地域の映像コンペティション「DigiCon6 ASIA」からセレクトされたアニメーション、8ミリ短編映画特集などをラインアップする。

 恵比寿ガーデンプレイスのセンター広場では、渋谷・公園通りにある「シビック・クリエイティブ・ベース東京(CCBT)」と連携した展示を展開。約4メートルの大型ビジョンを設置し、CCBTの短期集中ワークショップ「未来提案型キャンプ」の課題を発展させ、国内外約10組の招待作家とキャンプ参加者による成果作品となる「ジェネラティブ・アート(ンピュータソフトウェアのアルゴリズムによって生成されるアート作品の総称)」を上映する。

 各階の見どころや、作品による音や光の刺激、会場の暗さなどを表示するピクトグラムなどのガイドや、手話通訳者を交えたギャラリーツアーなどのサポアートツール、運勢と「おすすめの作品」を書いたみくじなど、作品を「じっくり」鑑賞するきっかけにつながる施策も用意している。

 開催時間は10時~20時(最終日は18時まで)。月曜休館(12日は開館し、翌13日が休み)。入場無料(上映など一部プログラムは有料)。今月18日まで。

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