企画展「渋谷にあった映画館 -昭和30年代まで-」が1月13日、白根記念渋谷区郷土博物館・文学館(渋谷区東4、TEL 03-3486-2791)で始まる。
時代ごとにさまざまな遊興施設が作られた渋谷。大正以降、その中心となったのが映画館だったという。戦時中の被災で数は半減したが、戦後には新たな館が開館。ミニシアターブームもあり一時期は区内に30館以上が営業するなどし、渋谷は「映画の街」としても知られた。平成以降は娯楽の多様化によって再び数は減少している。
同展では、映画文化の「最盛期」である昭和30年代までに渋谷に開館した全ての常設映画館を紹介する。場内は、「寄席・芝居小屋から映画館へ ―明治・大正期―」「渋谷のターミナル化と映画館 ―昭和初期―」「戦後の隆盛と衰退 ―昭和 20~30 年代―」と「庶民娯楽と映画」で構成。
東急パンテオンや渋谷松竹映画劇場、エビス帝国館など25館のプログラムやチケット、写真、「太陽の季節」などの映画ポスター、木製木戸札(芝居小屋の名残り)、映画フィルム実物(一部)、ブロマイド、無声映画の台本など約150点を展示。区内のどの地域にどれだけの映画館があったのか、その隆盛が渋谷の街の発展とどのように関係していたのかなどを明らかにする。
開館時間は11時~17時(土曜は9時~)。入館料は、一般=100円、小中学生=50円ほか。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。3月24日まで。