サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月13日、「第99回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会」予選で横浜ビー・コルセアーズ(同、横浜)と対戦し66-79で敗れ3次ラウンド敗退となった。
両チームが属するBリーグをはじめ、大学や社会人チームなどが参戦し、「負けたら終わり」のトーナメント形式で戦い日本一を決める天皇杯。2次ラウンドから登場したSR渋谷は熊本ヴォルターズ、富山グラウジーズ、岐阜スゥープスを下し3次ラウンドに駒を進めた。
ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)が「鍵だった」と挙げたのが、54-52で迎えた最終クオーター(Q)の立ち上がり。横浜のジェロード・ユトフ選手に3ポイント(P)シュートなど連続で得点を許し2桁点差を付けられた。その時間帯は横浜のエース・河村勇輝選手が出場していなかったことから「ユトフ選手で攻めてくるのは分かっていた」とパヴィチェヴィッチHC。ユトフ選手は3Pラインから離れた距離からのシュートも決める力があるなか、「彼の前にいるにも関わらずコンテストまでは行けなかった。今日はスタミナがなかった」と考える。さらに、第3Q終盤にユトフ選手に3Pを決められた場面に触れ、「そこが全てできていなかった部分で、ゲームが決まってしまった」と指摘した。
マッチアップしていたジョシュ・ホーキンソン選手は「彼は良いシューター。彼が決め始めたら、全員で理解してもう1本決める前にまずは止めないといけない。少しのディテールにこだわることができなかった」と続けた。
一進一退の攻防が続いたこの日の試合。立ち上がりはホーキンソン選手のゴール下を中心に攻めるがミドルレンジのシュートを決めきれずロースコアの展開となる。田中大貴選手が3Pや緩急をつけたアタックで得点を動かし18-15とリードして迎えた第2Q。ホーキンソン選手やベンドラメ礼生選手が得点を引っ張るが、マークマンを入れ替える守備が機能せず32-36と逆転を許す。それでもアンソニー・クレモンズ選手が自身のシュートやアシスト、好守から速攻を仕かけるなどして一歩前に出るが、第3Q終盤に連続で3Pを許し点差を詰められる。最終Qは2桁点差を追い上げられず試合終了となった。
得点が伸び悩んだこの日。SR渋谷はスクリーンを使ったプレーで守備のズレを作る攻撃を中心としているなか、ホーキンソン選手は「1回目で崩すことはなかなか難しいことはチームの中でも浸透してきているので、2回目を仕かけることで相手もすごく守りづらくなるのでそこを狙っていくことを全員が理解しながら組み立てている」と言う。ただ「今はまだ理解度・遂行力がなく時間がかかりいつもより得点が少なくなっている。さらに今日は疲れやオフェンスに優れたライアン(・ケリー選手)がいなかったことも影響していた」と続けた。