渋谷駅前スクランブル交差点で年末年始に開催されていたカウントダウンイベントが中止され、大型ビジョンでの広告も上映時間が短縮される。長谷部健渋谷区長は12月6日、これらの施策に対する理解・協力を呼びかけるコメントを出した。
渋谷駅前では、渋谷区や区商店会連合会、渋谷駅前エリアマネジメント協議会が実行委員会を結成し、2016(平成28)年から年末年始にカウントダウンイベントを行っていた。国内外から来街者らが集まり、2019年度には10万人超が来街するなど賑(にぎ)わいを見せていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大状況を鑑みて2020年度から中止している。
夏以降の来街者の増加状況を勘案し安心・安全を確保すると同時に、イベントを開催するに当たって参画する事業社が見つからなかったことから、今年も中止を決めた。
イベントは開催しないものの、区はカウントダウンを目的とした来街者が一定数集まる可能性を懸念。長谷部健渋谷区長は「雑踏事故防止のため、区が委託する警備を昨年よりも強化し、警察、公共交通機関、消防とも連携して安全対策を実施する予定」とコメント。
さらに、8月に「迷惑路上飲酒ゼロ」宣言をしたことも受け、道路や公園などの公共の場での飲酒を禁止する条例も発出。スクランブル交差点周辺や道玄坂、文化村通り、公園通り、区立宮下公園を擁する複合施設「MIYASHITA PARK」などのエリアは12月31日18時から、昨年より5時間長い2024年1月1日5時まで路上飲酒を禁止する。同エリアのキオスクやコンビニエンスストア、量販店には酒類販売自粛も依頼する。
これらの取り組みを実効性のあるものとすると同時に、来街者の滞留抑制の観点から、31日は通常24時まで上映しているスクランブル交差点の大型ビジョン6基の上映時間を、1時間前倒しして23時で停止する。
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