Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が12月2日、仙台89ERS(同、仙台)に92-82で勝利した。
速攻に走るなど両チーム最多28得点を挙げたジョシュ・ホーキンソン選手
約3週間ぶりの試合となったこの日。ジョシュ・ホーキンソン選手の3ポイント(P)シュートで先制するも、確率高くシュートを決める仙台に序盤から追う展開となる。それでも途中出場したジェフ・ギブス選手が、田中大貴選手やベンドラメ礼生選手のアタックに対してゴール下で合わせ得点を重ねる。第1クオーター(Q)残り1.9秒にはライアン・ケリー選手がファウルで得たフリースロー3本を確実に決め、21-28と付いていく。第2Q序盤は強度の高い守備も見られ中盤で同点に追いつくが、攻めあぐねる場面も見られ42-52と点差を広げられる。
前半を「ハードにプレーしていたが、最後のリバウンドまで取り切れなかった」と、仙台にリバウンドから7点を許していた点を指摘したルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC)。後半序盤は、そのリバウンドを押さえ速い展開に持ち込み一時3点差に詰め寄る。直後に再び2桁リードを許すが、ミスを誘ったり難しいシュートを打たせたり守備の強度を上げると同時に、ベンドラメ選手や田中選手が積極的にアタックを仕かけ、得点やアシストを重ねる。同Q終盤に小島元基選手の3Pと、仙台のシュートをブロックしたホーキンソン選手が速攻に走りレイアップを決め71-71と試合を振り出しに戻した。
最終Q、一進一退の攻防が続くなかギブス選手の3Pで一歩前に出る。ギブス選手はゴール下でのプレーを中心に担っているが、「仙台の選手がインサイドを中心に守ってくる」ことに対して、「痛手になってくると思っていたのでジョシュと共に見極めながら」アウトサイドのシュートを狙ったと言い、ホーキンソン選手がファウルを受けながら3Pを沈め、得たフリースローも決める場面も見られた。終盤はじりじりと点差を広げ勝利を収めた。
前半52失点に対し、後半は28失点と守備が光ったが、パヴィチェヴィッチHCは「アジャストはしていない。前半は(マークする相手を代える)スイッチディフェンスが集中しきれていなかった。後半は、プレッシャーを高めて安定してやり切ることができた」とその要因を分析。休み中は「フィジカル面の準備」「遂行力や安定感の向上」を図ったと言い、「すごく良くなったと思うが、どのくらい積み上げることができたかはこの先の試合を見て判断したい」と触れるにとどめた。
休みの間で「どういうバスケットをしたいかを明確にできたことが後半に出たのかな」と振り返ったギブス選手。この日はフリースロー7本を含む14本のシュートを100%の確率で決め20得点を挙げたが、「今日のコンディション維持に(休みが)必要だった。うまく活用できた」と話した。リバウンドはチーム最多10本取りダブルダブルの活躍となった。仙台にはリバウンドが強い選手もいたなか、ディフェンスリバウンドは7本をマークしたが、「ディフェンスリバウンドを取り切るのはどの試合でも絶対に必要だが、特に取られたくない気持ちはあった。もっと取りたかった」と満足はしていなかった。188センチとインサイドプレーヤーとしては低身長だが、「頭の上から取られたらしょうがないが、空中戦になる前にボックスアウトをするなど地上戦で勝負を仕かけるようにしている」とポイントを挙げた。パヴィチェヴィッチHCは「Bリーグでのセンターの役割は大きい。ギブスは役割を理解しフィジカルで戦うことを示しているとても良い選手」と評価した。
両チームは3日も戦う。