表参道ヒルズ(渋谷区神宮前4)で11月9日、クリスマスイルミネーションが点灯した。
本館吹き抜け大階段で例年この時期にイルミネーションを展開している同館では、2017(平成30)年から「アートの視点」を取り入れている。今年はクリエーティブスタジオ「KLOKA」のアートディレクター矢島沙夜子さんを起用し、「RE-CRYSTALLIZED~再結晶~」をテーマに据える。
大階段の中腹にはペットボトルなどの原料にも使われるポリエステルの一種「PET素材」を原料に、3Dプリンターで作った大小異なる大きさの「雪の結晶」約500個や、メッシュ構造体などを組み合わせた約10メートルのクリスマスツリーを設置。コロナ禍で「人と人のつながり」が希薄になったなか、人々が「手と手を結び合う様子」を結晶構造の「結びつき」に見立てて表現した。階段上部には、雪の結晶や同じく3Dプリンターで作った鳥やチョウなどをモチーフとしたクリーチャー(空想上の生き物)も装飾している。
装飾は100%リサイクル可能な点も特徴で、イルミネーション終了後は、分子レベルに分解してさまざまな商品の原料として再利用するケミカルリサイクルで再生する予定。
点灯中20分ごとに光と音の特別演出(約2分間)を行う。「氷と炎」をテーマに、今回のために書き下ろされた曲に合わせツリーの色が青や赤などに変化する。
初日の9日には点灯式が行われ、女優の今田美桜さんが黒のジャンプスーツスタイルで登場。今田さんがボタンを押すと特別演出が行われた。同施設のツリーについて、「毎年楽しみにしているので、まさか自分が点灯するなんて……」とイベント出演を喜び、「すてきだった」と笑顔を見せた。
ツリーを形成する雪の結晶を実際に手にした今田さんは「(本物の)雪の結晶みたいにきらめきがすごくすてき。3Dプリンターでこんなに繊細な柄ができていることにもびっくり」と驚いた様子で、今年のクリスマスは「ゆったりまったりチキンを食べながら過ごせたら」と話した。
点灯時間は11時~23時(初日は16時点灯)。12月25日まで。