渋谷区は、例年ハロウィーン期間中渋谷駅周辺の人混みや迷惑行為などが問題になっていることを受け、人が集まる週末の10月28日からハロウィーン翌日の11月1日にかけ、忠犬ハチ公銅像周辺に仮囲いを設置することを決めた。仮囲いの設置は初めて。
公式なイベントが開催されていないにもかかわらず、仮装した人や見物人らが駅周辺に集まり、2010年代に入り盛り上がりを見せてきた渋谷エリアのハロウィーンは、マナーを守り楽しむ人たちがいる一方で路上飲酒によるトラブルや器物破損、暴行、暴走車両、ごみの放置など、犯罪・迷惑行為なども社会問題になってきた。昨年は韓国・ソウル市の繁華街・梨泰院で群衆による雑踏事故も起き人が集まることの危険性にも警笛が鳴らされてきた。
今年は、「区としても異例」(長谷部健渋谷区長)となる「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません。」というメッセージを前面に打ち出し、ハロウィーン目的での来街の自粛を強く呼びかけてきた。新たに、安全対策の一環として、ハチ公前交差点で観光名所の一つにもなっているハチ公像の周りに仮囲いを設けることで、見物や観覧ができないようにする。設置期間は10月29日早朝~11月1日早朝。
区は併せて、報道機関に対して取材の自粛を要請。「混雑による雑踏事故回避と来訪者の安全を守るため」として協力を呼びかけている。