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サンロッカーズ渋谷、今季初勝利 最大13点差逆転

26得点リバウンド10本などをマークしたライアン・ケリー選手(中央左)

26得点リバウンド10本などをマークしたライアン・ケリー選手(中央左)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が10月21日、長崎ヴェルカ(同、長崎)と対戦し85-78で勝利した。観客数は3924人。

要所で3ポイントシュートを決めた田中大貴選手

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 ゴール下の番人ジェームズ・マイケル・マカドゥ選手の離脱などもあり開幕4連敗となったSR渋谷は、前日の20日にジェフ・ギブス選手の加入を発表。ギブス選手は今季、長崎とコーチ契約を結んでいたが、「今シーズンが最後のシーズンだと考えているから、ずっと選手としてプレーしたい気持ちがあった」と練習を続け、友人らには「『誰かけがをしたらいつでも駆け付けられるよ』と伝えていた」と言う。千葉ジェッツも興味を示していたと言うが、ドイツでプレーしていた時代からの知り合いだったSR渋谷のカイル・ベイリーアシスタントコーチから電話を受け、SR渋谷で選手として復帰を果たした。

 試合は「強度やスピードの部分に対して準備ができていなかった」(ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ(HC))と立ち上がりに0-8とリードを許すが、ライアン・ケリー選手が身長差を生かして得点を動かす。

 互いに点を取り合い26-29で迎えた第2クオーター(Q)序盤は、シュート確率が落ちると同時にミスが失点に直結するなど、長崎の攻撃を止めきれずリードを広げられる。ジョシュ・ホーキンソン選手がリバウンドで体を張るなどするが、40-51で前半を折り返す。

 「ここで一つにならないといけない」(パヴィチェヴィッチHC)と後半開始前の練習時に円陣を組んだSR渋谷。前半は「1対1でやられる場面が多かった」ことから、パヴィチェヴィッチHCが「強く戦わなくてはいけない」と伝えると、その言葉に応えるかのように、各選手が粘り強い守備を見せて約6分間失点を抑える。攻撃面では、立ち上がりにベンドラメ礼生選手がアタックと3ポイント(P)シュートでチームに勢いを与えると、ケリー選手はミドルレンジを中心に、田中大貴選手はフリーの3Pを2本確実に沈めるなど、連続で19得点を挙げ一時8点のリードを奪う。

 65-64で迎えた最終Q。ダブルチームでプレッシャーをかけてくる長崎に対し、フリーの選手やミスマッチになっている選手へ的確にパスを回し得点を重ねるが、一進一退の攻防が続き残り約3分で試合を振り出しに戻される。それでも、田中選手がマークに付かれながらも3Pを沈め、守備では客席に飛び込みながらパスボールをカット。長崎にスローインのボールを入れさせないなど最後まで集中力の高い守備も見せ勝利を収めた。

 黒星が先行するなか「この1勝はすごく大きなものになった」と振り返ったパヴィチェヴィッチHCは、「どんな状況でも強く戦えば勝てるというところを突き詰めていきたい」と続けた。

 第1Qから出場機会を得たギブス選手には、両チームのファンから拍手が送られたが、「選手として戻ってこられて本当にうれしい」と喜びを表現。SR渋谷の練習には3回参加したのみでこの日を迎えたが、「スマートな方だと思っているし、いろいろ経験を積んでいるのでプレーは覚えられている」なかで、「どこまで試合のコンディションに持っていけるか」を課題に挙げた。

 パヴィチェヴィッチHC、田中選手、小島元基選手とチームメートだった長崎の馬場雄大選手は「とってもうれしい」と再会を喜びつつ、マッチアップした田中選手については「勝負所で決めてくる、必要な時に仕事をしてくるという意味では変わっていない」と話した。

 両チームは22日も戦う。

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