ハロウィーンが月末に迫るなか、渋谷区はハロウィーン目的での来街自粛を呼びかける発信を強化している。
イベントに行くでもなく仮装をした人が渋谷に集まり、路上で写真撮影などをして盛り上がりを見せてきたハロウィーン。渋谷区は、飲酒によるトラブルや器物破損、暴行、暴走車両、ごみの大量放置など、一部の来街者らによる犯罪・迷惑行為などが社会問題にもなり、対応に苦慮してきた。
新型コロナウイルスが5類に引き下げられインバウンドを含め来街者数が増えている状況を踏まえ「安全・安心の確保ができないことに強い危機感を抱いている」(長谷部健渋谷区長)ことから、今年は「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません。」というメッセージを発信。10月16日からは、ハチ公前広場の憲章ボードや渋谷センター街、公園通りなどの街路灯に同メッセージを掲出している。
今年は、産業観光課(フラッグの掲出など)、760万6,014円、管理課約9,560万円(約8,000万円は警備費)の総額1億320万6,104円を計上し対策を講じる。
路上飲酒には特に危機感を募らせている。8月30日には「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」を発出し、9月から連日夜間にパトロールを実施。加えて、ハロウィーンの時期には駅周辺の路上で飲酒を禁止する条例を施行する。27日=18時~24時、28日~31日=0時~5時、18時~24時、11月1日=0時~5時は、道玄坂やセンター街、公園通りなどのエリア、区内の道路、公園、広場、公共の場所などの駅周辺での路上飲酒が禁止となる。合わせて駅周辺のコンビニエンスストアを中心に、百貨店、小売店など16社(約35店)には、28日と31日(19時~翌5時)に酒類の販売を自粛するよう呼びかけている。
来街者が増える直前の土曜とハロウィーン当日の28日・31日(各日19時~翌5時)には民間の警備員各日100人程度を動員し、来街者の路上滞留の抑制を図るとともに、ハチ公前広場など10カ所程度に監視台を設置。今年はさらに、警察をはじめとする関係機関と協議して29日と30日も警備を強化する予定。