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渋谷・金王八幡宮で4年ぶりBEGIN奉納ライブ 昭和歌謡や盆踊り曲も交え

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 金王八幡宮(渋谷区渋谷3)で9月14日、青山と渋谷の氏子区域の祭礼「例大祭」が始まり、石垣島出身の3人組バンド「BEGIN(ビギン)」の奉納ライブが4年ぶりに行われた。

神楽殿をステージに熱唱するBEGIN

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 沖縄・石垣出身のBEGINは上京後、渋谷・円山町の老舗ロック喫茶「B.Y.G」などで下積み時代を送り、「渋谷は自分たちの故郷」と公言するほど渋谷に深い愛着を持つ。2014(平成26)年から例大祭でのフリーライブを開催して以来、恒例化していたが、新型コロナ感染拡大に伴い2020年~2022年は中止。感染拡大が落ち着いた今年は、4年ぶり7回目の奉納ライブがようやく復活した。

 「帰ってきました」とBEGINの3人が神楽殿の舞台に上がると、境内を埋め尽くした観客から一斉に歓声が上がった。1曲目は、地元渋谷の子どもたちで構成される「渋谷区青少年吹奏楽団(渋吹)」との恒例のコラボで、BEGINのオリジナル曲「ボトル二本とチョコレート」からスタート。演奏後、ボーカル・比嘉栄昇さんは「(渋吹とのコラボは)1曲じゃ足りないな。来年は5曲から10曲くらいは一緒にやりたい」と来年の拡大コラボを約束する。

 その後、「憧れのアンダー」「三線の花」などオリジナル曲を立て続けに演奏し、境内は一気にライブ会場へと変貌。「島人ぬ宝」では「イーヤーサーサー!」の掛け声が境内にこだまし、大きな歓声と拍手に包まれた。比嘉さんが「次が最後の曲です」と言うと、「えー、もう」と客席からため息が漏れる。「でも30分間ノンストップですけど…」(比嘉さん)と呼応すると、大きな笑いがドッと起こった。

 後半のノンストップライブへ。最初の2曲は今夏、BEGINが初参加した「渋谷盆踊り大会」で生演奏した「東京音頭」「炭坑節」に、ブラジル音楽のマーシャ(二拍子リズム)を取り入れたユニークなアレンジの盆踊り曲からスタート。さらに「バン・バン・バン」(ザ・スパイダース)、「銀座鉄道999」(ゴダイゴ)など昭和のヒット曲や、カントリーシンガー坂本愛江さんをゲストに迎えた「テネシーワルツ」など、絶え間なくメドレーでつないでいく。最後は、30分間にわたった演奏の締めくくりとして「涙そうそう」をしっとりと歌い上げた。

 「気分がいいので、もう1曲」とし、ラスト曲はノリの良いアップテンポの「オジー自慢のオリオンビール」。演奏の途中で、比嘉さんは「とうちゃん、かあちゃん、じいちゃん、ばあちゃん、地域のおじさん、おばさんが集まって、子どもたちとこんなに長く一緒に過ごせるのは、お祭りの時くらいしかない。だから俺らは音楽担当として、みんなの間が持つステージ(家族や地域の人々が快適に一緒に過ごせる音楽)を、これから知恵を絞って考えていきます。一緒に作っていきましょうね」とコメントを挟んだ。高々と手をかざしながら「…アリ、乾杯!」と大きな掛け声を境内に響かせ、約1時間にわたるライブが終わった。

 例大祭は17日まで続く。15日は各町会の神酒所はらいとみこしへの御魂入れ。16日は「神楽ステージ」(神楽殿)で舞踊やパントマイム、民謡などの奉納イベント。16・17日は金魚すくいやヨーヨー釣り、射的などの「子ども縁日」。最終日の17日は里神楽や菓子をまく「福徳の舞」や、各町会のみこしの宮入りも行う。

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