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渋谷区「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」 ハロウィーンなどに向けパトロール強化も

「迷惑路上飲酒ゼロ」に向けて渋谷センター街を練り歩きアピールした長谷部健渋谷区長(中央左)ら

「迷惑路上飲酒ゼロ」に向けて渋谷センター街を練り歩きアピールした長谷部健渋谷区長(中央左)ら

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 渋谷区は8月30日、「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」を発出し、来街者が増え駅周辺の路上や公園などでの飲酒が増えるハロウィーンや年末年始などのマナーについての啓発を強化する。

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 渋谷センター街を中心とした繁華街は区内でも来街者が多いエリアで、かねてごみや落書き、路上飲酒を含めたマナー問題が取り沙汰されている。中でも飲酒を起因にする犯罪・迷惑行為、路上飲酒から派生するごみ問題などから、区は来街者が増えるハロウィーンと年末年始に駅周辺の路上や公園などでの飲酒を禁止する「渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例」を施行するなど取り組んでいる。

 新型コロナが5類感染症に移行し、外国人観光客を含めて来街者が増えてきていることについて長谷部健渋谷区長は、「区長という立場でとてもうれしいが、いろいろな課題が出てきている」として、路上飲酒をその一つに挙げた。

 この日は、長谷部区長ら区役所職員、渋谷センター商店街振興組合、渋谷警察、店の周辺での路上飲酒による被害を受けているファミリーマート関係者、協力予定のビールメーカー関係者ら約30人が渋谷センター街・バスケットボールストリート(バスケ通り)などを練り歩き、「路上飲酒ゼロ」をアピールした。

 区では本年度、安心・安全確保の推進として約2億円の予算を投入し、青色防犯灯付きパトロール車を導入するなどパトロールを強化。その一環で、6月16日以降毎週金曜・土曜(22時~翌7時)には民間の警備企業に依頼し、渋谷センター街を中心に12人体制で徒歩によるパトロールも行っている。その中で、22時・24時・1時・4時の4回、バスケ通りや井の頭通りなど渋谷センター街エリアで路上飲酒者をカウント。今月26日までの調査では、同19日の1時(約90人)をピークに延べ約2500人を数え、うち外国籍と見られる人は日本人の倍いたという。時間帯では24時と1時が最も多かった。

 路上飲酒が「日常的に顕著となった」こともあり、ハロウィーンや年末年始が迫るこのタイミングで「迷惑路上飲酒ゼロ宣言」を発出し、取り組みを強化していく。その第1弾として、9月1日以降は現在のパトロールに加えて、迷惑路上飲酒者の注意を最優先に行うパトロールを毎日6人体制(20時~翌4時)で行い、声がけなどをしていく。

 同宣言を受けて9月ごろには、一般社団法人渋谷未来デザインと協力して、「路上飲酒ゼロ」に向けたムーブメントをつくり出す「グッドマナープロジェクト」を始める予定。飲料メーカーを含めてさまざまな企業に協力を呼びかけていくという。

 マナーについて長谷部区長は「基本的にはモラルの話。法律で規制することは現実として難しい部分がある。住民税で運営する自治体が、区民外の人も訪れる場所の治安を維持していくには限界があるが、手をこまねいているわけにはいかない。多くの皆さまと連携しながら、できることをやって路上飲酒という空気が無い街にしていきたい。ぜひ皆さんにご協力をお願いしたい」と呼びかける。

 「渋谷区は成熟した魅力ある国際都市へと進化している。世界から注目され愛される街を目指すため、住む人・働く人・訪れる人・これから訪れるかもしれない人と共に、誰もが快適かつ安全安心に滞在を楽しめる街として、迷惑路上飲酒ゼロという新たな文化を目指す街になる」と宣言した。

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