渋谷スクランブルスクエア(渋谷区渋谷2)の展望施設「SHIBUYA SKY」で8月10日、初の盆踊りイベント「SHIBUYA SKY 天空の盆踊り」が開催された。
エリア最高峰となる地上229メートルに位置し、渋谷駅前スクランブル交差点を見下ろせるほか、360度のパノラマビューで富士山や東京スカイツリーなども一望できる屋外や直下の46階に位置する屋内などで構成する渋谷スカイ。映画上映や朝活、初日の出観望などを展開しているが、夏祭りイベントは初めて。誰でも「気軽に」参加できるようにと企画した。当初は9日との2日間開催予定だったが、9日は天候を考慮して中止した。
屋外展望空間中央の人工芝エリアを舞台にちょうちんを装飾し、数十センチの高さの櫓(やぐら)を設置。和モノDJ珍盤亭娯楽師匠(DJ waterdamage)さんが音楽を流し、楽曲に合わせて和太鼓のプロ集団「助六太鼓」が演奏。東京音頭や炭坑節など定番の楽曲から、秋田のドンパン節など各地の民謡、恋するフォーチュンクッキー、ダンシングヒーロー、マツケンサンバIIまで、さまざまな楽曲を踊った。照明演出・クロッシングライトや階段などのフロア照明を楽曲のリズムと連動させる特別演出も行った。
チケットは完売となり外国人観光客を含め多数の人が来場。踊り子が先導するなか、来場客も輪の中に入り見よう見まねで踊ったほか、スマートフォンなどで撮影するなど思い思いに楽しむ姿が見られた。浴衣での来場客には特典を用意したほか、浴衣の着付け体験と入場券をセットにしたプランを用意したこともあり、浴衣での来場者も複数見られた。
野口公平さんと森あゆ伽さん(以上、大学1年)はSNSで同イベントを知り、浴衣の着付け付きのチケットを購入して来場。渋谷スカイのことは知っていたが訪れたのは初めてで、「高くて景色がきれい。空が近くて高揚感がある」と話し、「このような場所で皆で集まって祭りをするのは、すごく新鮮」と楽しんでいる様子だった。「(入場制限があるため)人が少ないので過ごしやすい」とも。
昨年10月に中国から来日した留学生の楊思思(ヤン・シシ)さんは「皆楽しそうで、私も楽しかった。中国ではこのようなイベントがないので素晴らしかった」と笑顔を見せた。一緒に訪れた日本語学校の講師のものを借りたという初めての浴衣は「着るのが複雑だった」と振り返った。
来年以降も開催を予定し、夏の風物詩を目指す。