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「渋谷区ふれあい植物センター」リニューアル カフェ併設、植物全入れ替えも

ふれあい植物センター外観

ふれあい植物センター外観

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 渋谷区ふれあい植物センター(渋谷区東2、TEL 03-5468-1384)が7月29日、リニューアルオープンする。運営は特定NPO法人アーバンファーマーズクラブ。

2階から望む園内

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 2005(平成17)年4月10日、渋谷清掃工場の電気を使う還元施設として開園した同園。バリアフリー工事を考えていたなか、高温多湿による通路の傷みやさび、漏水に加え、温室用ボイラーの更新時期、設備機器の不具合などがあったことからリニューアルを決め、2021年12月28日をもって休園に入った。

 これまでの植物の栽培に加え、収穫、消費を体験できる「農と食の地域拠点」をコンセプトに掲げる。区内で植物を育てる人が増えることを目指し、「いろいろな楽しみ方」の提供を図る。

 敷地面積は553.82平方メートル。延べ床面積は1階~4階の4フロアで789.04平方メートル。ファサードの一部や館内の壁面や天井、コルク材の什器などブラウンをベースにモダンな雰囲気に仕上げた。フロア構成は、1階=植物展示室、水耕栽培室、ボタニカルショップ、園内の紹介動画を流すシアター、2階=植物展示室、書籍棚、30席程度を用意するカフェ、イベントルーム、3階=多目的ホール、4階=ファームガーデン。

 園内の植物は全て入れ替え、改装前に栽培していた植物は植物園協会を通じて他園に譲り渡すなどした。栽培するのは、園前の鉢がハーブ約10種類、1・2階の展示室がユズ・ミラクルフルーツ・オレンジ・イチジク・ドラゴンフルーツ・コーヒー・アロエなど果樹を中心に約40種類、水耕栽培室がサニーレタス・ルッコラ・チンゲンサイなど葉野菜約10種類。ファームガーデンでは現在トマトやホップを育てている。今後地域の人たちも一緒に育てたり収穫したりできるものを植えたという。

 1階中央には小部屋を設ける。「植物も生きている」ということを発信する意味を込め、園内のココヤシ・サンジャクバナナ・マンゴーの生体電位を計測し音階に変換し、音楽として調整したものを流している。音楽は季節に合わせて変えていく予定。

 園内で育てたハーブや野菜、フルーツなどは飲食メニューに使うほかボタニカルショップで販売する。カフェではピザ(5種類程度、1ピース660円)を提供。クリスピー状の生地は古代穀物スペルト小麦100%のグルテンレス。ソースにはトマトではなく、ビーツやケールなど野菜ペーストを使う。野菜は有機栽培している千葉・柴海農園の野菜を使う。合わせて水耕栽培した野菜のサラダボウル(385円~)、コーヒーなどのドリンク(550円程度~)などもそろえる予定。時期をみてテイクアウトにも対応する。

 ボタニカルショップでは、水耕栽培した野菜のサラダ、カフェで使う有機野菜、スムージー(テイクアウト)などに加え、同園オリジナルのキャップやTシャツなどを販売。来店客には園で育てたハーブを使うハーブティーの無料提供も予定している。「育て・食べるの先」の取り組みとして生ごみを堆肥化するコンポストも導入。ローカルフードサイクリング(福岡)のコンポストセット(3,830円)を販売し、使わない堆肥を園で回収したり必要な人に譲ったりしていく予定。

 イベントルームやギャラリーは、収穫イベントや藍染め、料理教室、ガーデニングなど農や植物に関連したワークショップや展示などで活用。書籍棚は、オープン時は展示スペースとして活用し、植物学者・牧野富太郎が1919(大正8)年~1926(大正15)年に区内に住んでいた際に採取した藍・オケラ・ヤブサンザイの植物標本を写真家・菅原一剛さんが撮り下ろした「肖像」などを展示する「牧野富太郎と渋谷の植物」展を開催する。

 開園時間は10時~18時。入園料は100円ほか(ボタニカルショップの利用は無料)。月曜定休(休日の場合は翌平日が休み)。

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