8月25日からフィリピン・インドネシア・日本の3カ国で開催される「FIBA バスケットボールワールドカップ（W杯）2023」の1カ月前イベントが7月24日、渋谷区役所に隣接するシビルガーデン（渋谷区宇田川町）で行われた。主催はFIBAバスケットボールワールドカップ2023日本組織委員会。

子どもたちとゴミ拾いするサンロッカーズ渋谷・田中大貴選手

　これまで国内の開催地である沖縄を中心に機運醸成企画を行ってきたが、開催が迫り「全国に向けて盛り上げていかないといけない」と考えたなか、Bリーグのチームや3x3のチームが存在することや、代々木公園、バスケットボールストリートがあるなど「バスケットボールと親和性がある」場所として渋谷で開催した。

　イベントには、大会マスコットJIP、渋谷を拠点とするBリーグ・サンロッカーズ渋谷（SR渋谷）のベンドラメ礼生選手と田中大貴選手、アルバルク東京のマスコット「ルーク」、3x3・TOKYO DIMEの鈴木慶太選手、藤岡麻菜美選手、黒田亘選手に加え、バスケ好きの芸人・田中直樹さん（ココリコ）、ユーチューバーのカジサックさんが参加。同大会出場国を知るきっかけづくりや国際交流を目的に、区立中幡小学校のミニバスケットボールクラブの児童をはじめ、大使館スタッフ、特命全権大使など沖縄会場で戦う参加8カ国の関係者らも参加した。

　環境保全の発信を掲げている同大会。会場には3x3のコートを作り、ドリブル・シュート・パスというバスケの基礎を練習しながら3Rを学ぶ「3Rアクション」を行ったほか、バスケの要素を取り入れたごみ拾い「Pick＆Shoot！」では街なかでごみを拾い、子どもたち向けのバスケクリニックも展開した。

　SR渋谷在籍8年目となるベンドラメ選手。チームの本拠地・渋谷でのイベントに「プロ選手として参加できたのはよかった」と言い、「ごみを拾うことはなかなか気持ちが乗らなかったりするが、イベントとして子どもたちと楽しみながら拾って環境についても学べた」と振り返った。田中選手はドリブルと手つなぎ鬼を組み合わせたゲーム「ドリブルアウェイ」では「やるからには一生懸命やろう」と捕まらずに逃げ切ったが、「（鬼側の）礼生が捕まえる気がなかった。逆だったら俺が捕まえていた」と話した。今季SR渋谷に移籍し初のイベント参加となった田中選手。「（昨季まで在籍した）アルバルクがちらついた（笑）」とも。

　W杯に向けてベンドラメ選手は「日本代表が強くなって盛り上がることが日本のバスケットを盛り上げる一つの要員となると思う、サンロッカーズファンもバスケットボールファンとして応援してほしい」と呼びかける。田中選手は前回体会の出場経験から、「いきなりガツンと面食らったら一気に終わっちゃう大会」と言い、海外でプレーする渡邊雄太選手、馬場雄大選手、代表暦の長い比江島慎選手、富樫勇樹選手の名前を挙げ、「個人的な思いとしては、そこを知る経験あるメンバーが選ばれてほしい」と続けた。

　鈴木選手は「楽しそうにプレーする子どもたちの姿が見られて楽しかった」と話し、「フィリピン・インドネシアにも友人がいるので、W杯によって良いつながりが生まれてくれたらうれしい」と期待を込めた。　地域イベントへ初参加となった藤岡選手は「積極的に取り組んでいる姿が印象的で、小さい子と触れ合うのも好きなので楽しかった」と振り返った。5人制の女子代表として現在男子代表を率いるトム・ホーバスヘッドコーチに師事した経験があるが、「男子を率いるのは興味があるし、すごく楽しみ。3ポイントシュートとゴール下のアタックを徹底し、激しい守備で攻撃回数を増やすというスタイルは変わっていない」とも。