Bリーグ2023-24シーズンを戦うサンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)の新体制が整った。
昨季からセガサミーホールディングス傘下に入ったほか、2018-19シーズンの途中から指揮していた伊佐勉さんが昨季途中で退団するなど変革期を迎えているSR渋谷。
今季は「新生サンロッカーズ渋谷として新しい歴史の第一歩を踏み出す」(大江田孝幸ゼネラルマネジャー)ため、「クラブミッションとバスケットボールコンセプトを体現し、『勝利』を追求できる環境(選手・スタッフ)の整備」「勝敗に大きな影響を与える、チームの核となる日本人選手の獲得」「アドバンテージをつくり出せる帰化またはアジア枠選手の獲得」をポイントに補強を図った。
チームを率いるのは、自国の代表チームや日本代表の暫定ヘッドコーチ(HC、テクニカルアドバイザー)などを務め、2017(平成29)年~2022年にはB1アルバルク東京のHCとして2度のリーグ制覇などに導いたルカ・パヴィチェヴィッチさん。「チームとしても大きな移行期に与えていただいたHCという役割を、大きな責任感を持ってお受けした。新しい未来に向かっての大切なチャレンジであり、目標達成のためのプロセスを創り、歩んでいくことにとてもワクワクしている」とコメントを寄せている。
併せて、2季ぶりの復帰となるカイル・ベイリーさん、パヴィチェヴィッチHCと共にアルバルク東京で活動していた経験を持つデュシャン・グヴォズディッチさんらアシスタントコーチ3人、通訳、チームマネジャーらチームスタッフも多くが入れ替わった。
新たに加入したのは6選手。Bリーグ初参戦となるアンソニー・クレモンズ選手は、ヨーロッパのクラブを渡り歩いてきた187センチのポイントガード。カザフスタン代表としてワールドカップにも出場している。背番号は5番。村越圭佑選手はB3リーグのクラブからの移籍で初のB1挑戦となる。身長195センチのスモールフォワード・パワーフォワード。背番号は92番。
現役の日本代表候補は3選手獲得。永吉佑也選手は身長198センチのパワーフォワード・センター。背番号は43番。SR渋谷のホームアリーナがある青山学院大学出身のベテラン選手となる。昨季はB2のクラブでプレーしたが、2季ぶりにB1の舞台でプレーすることとなる。ジョシュ・ホーキンソン選手は208センチのパワーフォワード・センター。昨季日本国籍を取得した帰化選手で、外角のシュートも得意なビッグマン。7季ぶりにSR渋谷に復帰となるアキ・チェンバース選手は、191センチのシューターでアグレッシブな守備も持ち味となる。背番号は16番。
移籍発表時、大きな話題となった田中大貴選手は、193センチのシューティングガード。攻撃の起点としてクリエートする力などに長け、パヴィチェヴィッチHC率いるアルバルク東京で中心選手としてプレー。日本代表として東京オリンピックに出場したほか、Bリーグでは4年連続ベスト5、レギュラーシーズンMVPにも選ばれているリーグトップクラスの選手。「少しばかり黄色のユニホームが自分に似合うものかと心配しているが、温かい目で見てください(笑)」と冗談めかしつつ、「自身がよく知るコーチが新しくチームをつくっていく中で、できることはたくさんあると思っている。簡単な道のりではないが、このチームにはしっかりとしたビジョンがある。優勝を目指すに当たり、できることは何でもやりたい」と意気込んでいる。
ホーキンソン選手と田中選手は前チームで共に背番号24番をつけていたが、SR渋谷の24番はSR渋谷に9季在籍し2021-22シーズンで引退した広瀬健太さんがつけていた番号ということもあり、注目を集めていた。永久欠番とはなっていないが、ホーキンソン選手は8番、田中選手は13番をつけることとなった。
契約更新したのも6選手。SR渋谷一筋9季目となるベンドラメ礼生選手、同じく6季目となる盛實海翔選手、6季目で攻撃を引っ張るライアン・ケリー選手、4季目でゴール下の番人ジェームズ・マイケル・マカドゥ選手、2季目となる小島元基選手、津屋一球選手。
ユニホームは新たにヘッドウエア・アパレルブランド「ニューエラ」がサプライする。開幕戦は10月7日。