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「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」開業迫る 「ドゥ マゴ パリ」スタンド出店も

7階のシアター内

7階のシアター内

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 ミニシアター「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」(渋谷区渋谷1)が6月16日、渋谷・宮下坂下交差点の渋谷東映プラザにオープンする。

ロビーに出店する「ドゥ マゴ パリ プチカフェ」

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 改装のため4月から長期休館している複合文化施設「Bunkamura」(宇田川町)内の映画館「Bunkamura ル・シネマ」が移転するもの。Bunkamuraの改装が終わるまでの限定営業となる同シアターは、昨年12月に閉店した映画館「渋谷TOEI」を活用する。

 チケットカウンタ―は1階に設け、スクリーンは7階と9階に展開。7階は268席、9階は187席で、それぞれ車いすスペースを用意。スクリーンサイズは、7階=幅9.94メートル×高さ4.7メートル、9階=同8.7メートル×同4.6メートル。シアター内部は、スクリーンや内装、座席はそのまま活用するが、映写機とスピーカーは「Bunkamura ル・シネマ」で使っていたものを移設。7階は通常の2Kに加え4Kにも対応するようアップデートしたほか、35ミリフィルムの映写機も移設している。

 ロビーの内装は建築家・中山英之さん率いる中山英之建築設計事務所が担当。期間限定の施設であることも加味して全体を作り変えるのではなく、カウンターなどの什器には下地材を使い、什器類の周りや床、壁面、ソファなどには黒色のカーペットを敷く。映画祭などではレッドカーペットが敷かれるが、「映画=光の芸術」と位置付け、光を際立たせる「影色」のカーペットを敷き、その空間に映画好きの人が集まるだけで「映画館ができるのでは」と考えた。

 ロビースタッフの制服はユニホームブランド「HAKUI」のグレーのコートを採用し、胸元には同シネマのロゴをあしらっている。

 各階のロビーにはBunkamura内で営業していたカフェレストラン「ドゥ マゴ パリ」がスタンドカフェ「ドゥ マゴ パリ プチカフェ」として出店。「ドゥ マゴ パリ」オリジナルブレンドのコーヒー(レギュラー400円、ラージ500円)、カフェラテ(ホット=同500円、同600円、アイス=1サイズ500円)、コカ・コーラやオレンジジュース(各400円)、ビール(800円)などのドリンク、映画館での提供用にサイズを変えるタルト・タタン(500円)、フィナンシェやマドレーヌ(各400円)、チョコレート、クッキーなどの軽食をラインアップ。

 ロビーにはBunkamura館内に系列の書店を出店していたアートショップNADiff(運営はカルチュア・コンビニエンス・クラブ)が「映画好きの本棚」をイメージしてキュレーションした書店も展開。映画鑑賞前後だけでなく、映画を見ない日でも「行くだけで何かある」空間に仕上げる。

 「Bunkamura ル・シネマ」は複合文化施設内に展開していたことから、音楽や舞台芸術、音楽を題材にした作品を意識して編成を組んでいたほか、立地柄50代前後の女性客が多かったという。「Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下」ではこれまでの編成をベースに、戦争や難民、ジェンダーなど若年層を意識した作品や、一昨年から始めた邦画の上映もしていく。Bunkamura改修中の期間限定であることから、同所では「チャレンジの場」としてこれまで取り組んでいなかったことにも挑戦していく予定。

 こけら落としは2つの特集を用意。2001(平成13)年にBunkamura ル・シネマで封切公開されロングランヒットを記録した「花様年華」(2000年)など7作品で構成する香港の女優マギー・チャンさんの回顧上映「マギー・チャン レトロスペクティブ」(7月13日まで)と、ル・シネマがこれまで多くの音楽映画を上映してきたことから、ミュージカル映画特集「ミュージカルが好きだから」(同6日まで)として2006(平成18)年にル・シネマで公開した「RENT/レント」の凱旋(がいせん)上映など4作品をラインアップする。

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