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「青森ヒバ」ブランド「カルデサック ジャポン」、恵比寿に工房兼ショップ移転

店内の様子。青森ヒバを使った木製スツールや精油などの商品が並ぶ

店内の様子。青森ヒバを使った木製スツールや精油などの商品が並ぶ

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 ウッドチップや丸太スツールなど、青森県に生息する日本特有の針葉樹「青森ヒバ」のプロダクトを手がけるブランド「Cul de Sac-JAPON(カルデサック ジャポン)」の新店「Cul de Sac-JAPON WORKS(ワークス)」(渋谷区恵比寿2)が5月10日、恵比寿にオープンした。

ヒバの香りがするウッドチップは袋に詰め放題で販売

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 同ブランドは、青森出身のデザイナー村口実姉子さんが2015(平成27)年、初の商品を発表。村口さんが2011(平成23)年に始めたアパレルブランド「カルデサック」と並行する形で発表を続けるなか、2019年に「カルデサック ジャポン」として青森ヒバを使った商品に展開を絞る形でブランドを刷新した。

 実家が青森ヒバ専門の材木店を営む環境で育ったという村口さんは、青森ヒバのプロダクトを作る構想を持った際、「ルーツであったことに加えて、それまでのアパレルブランドで得た知識や横のつながりもあったことは強みだった」と当時を振り返る。実店舗は既存の中目黒店のほか、世田谷・松陰神社前駅近くに工房を併設した店を構えてきたが、恵比寿東口の住宅も多いエリアに「ぴったりの物件」(村口さん)が見つかり、工房兼ショップを移転した。

 1フロア100坪ほどある奥行きのある空間は、「もとは文具の卸をしていた会社が入っていたと聞く」と言い、1階の売り場と地下1階の工房、地下2階の倉庫をつなぐ業務用のリフトも備わる。白を基調とした売り場には、専用の布袋で詰め放題する「HIBA CHIP (ヒバチップ)」(M=1,650円、L=2,200円、LL=3,300円)や、「HIBA WOOD OIL(青森ヒバ精油)」(12ミリリットル1,980円~)、4~5年かけてオリジナルファブリックを開発した「Filhiba(フィリバ)」のラインとなるアパレルやタオルなどの商品を並べる。店舗限定で扱う、香りを楽しむための器なども人気だという。

 主力商品の一つとなる丸太スツールやテーブル(3万円台~)は、どれも形状や木目が異なるため、実際に手に取って見てもらおうと、オンラインでは販売していないプロダクト。ブランド名を記した真ちゅうのプレートをあしらう。スツールや置物などは、虫食いなどで大きな加工が必要なものを「WORKSモデル」(10万円台~)としても売り出している。

 店では地下の工房で仕上げる前の丸太や枝などもインテリアや什器などとして置いており、商品の大きな入れ替えなどがなくても「自然な変化を楽しめる」と村口さん。アパレル業界で年2回新作を発表していたサイクルなどを振り返り、「ものの考え方が全く違う。今は一度作ったら何十年も続いていくものを作っている。思ったより大変だった」と明かす。

 青森ヒバの魅力について、「心地良い気持ちになる自然の香りのほかにも、抗菌や消臭、防虫などの効果がある。木材が原料の再生生地に青森ヒバの精油を練り込んだオリジナルのファブリックも、実験したところその効果を維持していて驚いた」と話す。「実家の製材で出る木材を、細かい部位ごとの特長を生かして商品を使っているので、水に強いなど効果は、より高いと思う」とも。

 「ウッドチップはクローゼットや車の中でぶら下げたり、湿気取りのためにごみ箱の底に入れたりしているというお客さまもいる。使い方はさまざまで、私たちもまだ知らないことを、どんどん提案してもらえれば」と笑顔を見せる。

 営業時間は11時~19時。

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