Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が5月20日、千葉ジェッツ(同千葉J)に66-89で敗れチャンピオンシップ(同CS)準決勝第1試合を落とした。
今月12日に始まったCSは、レギュラーシーズン60試合を勝ち抜いた8チームがトーナメントで優勝を目指している。
2戦先勝の戦いとなるなか迎えた第1戦。立ち上がりは、強みであるインサイドでの得点を狙ったほか、小酒部泰暉(おさかべたいき)選手が3ポイント(P)シュートや身長差を突いたプレーを仕かけるが、千葉Jにシュート確率良く得点を決められ10-17と追う展開となる。
第2クオーター(Q)序盤は点の取り合いとなったが、吉井裕鷹選手がインサイドでのアタックからセバスチャン・サイズ選手の得点をアシストしたほか、小酒部選手、笹倉怜寿選手も積極的にインサイドにアタック。ゾーンディフェンスを織り交ぜ千葉Jの攻撃を守り抜き、ザック・バランスキー選手の3Pで一時4点差まで詰め寄るが、ルーズボールやリバウンドで粘られ点差を広げられ「流れを掴みきれなかった」(デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC))。
前半最後、残り約5秒でディフェンスリバウンドを抑えた吉井選手が、レイアップシュートをバスケットカウント(得点に加えフリースロー)で決め29-39で迎えた後半。「ディフェンスが全く機能しなかった」(アドマイティスHC)とオフェンスリバウンドや速攻など千葉Jが「得意とする」プレーから連続で3Pを許したほか、ミスもあり点差を広げられる。カーク選手とサイズ選手のインサイドを中心に得点を重ね、後半のタイムアウトを全て使い切るも千葉Jの勢いを断ち切れず、49-75で最終Qを迎えた。千葉Jがカーク選手にダブルチームを仕かけるなか、ワイドオープンになった笹倉選手が得点を重ねるなどしたが、及ばず黒星発進となった。
千葉Jに16本に3Pを許したが、アドマイティスHCは「チェックを詰めてドリブルを突かせるディフェンスを心がけたが、かなりオープンを作られた。3Pを消すことから入っていきたい」と話す。サイズ選手は、「高い位置でスクリーン使いディフェンスを崩してオープンをつくってくる。5人が連動してギャップを与えずに、コート狭くしてオープンの3Pのアテンプト(試打)を減らし、落ちたシュートをリバウンドで終えることが鍵」と続けた。
アドマイティスHCはさらに、「オフェンスにも問題はあったと感じている。良いシュートで終わって、ディフェンスはもっと激しく、いろいろ仕かけることも考えていきたい」と続けた。中心選手含め4選手を欠いているなかではあるが、「このような大舞台では言い訳せずに、40分間出し切る気持ちでもっと戦ってほしい」とも。
オフェンスではシューターに打たせるプレーを「かなり多くデザインしている」が、得点源の安藤周人選手が得点を挙げることができなかった。千葉Jのジョン・パトリックHCは「100本打って1・2本くらいしか外さないクオリティーの選手。原が良いディフェンスをやっていた」と警戒していた様子をうかがわせた。
両チームは21日も戦う。負けたら終わりとなるが、サイズ選手は「後が無いので、何が何でもという、がむしゃらになるファイティングスピリットで戦いたい」と力を込めた。