都立代々木公園(渋谷区代々木神園町、神南2)のバラが見頃を迎えている。
園内の渋谷門近くの「バラの園」と、中央広場の「フラワーランド」に68種700株のバラが植えられている同園のバラは、同園でサクラに次ぐ人気の木だという。
春(5月~6月初旬)と秋(10月~11月初旬)に見頃を迎えるが、春は全種類が咲く。今年は春の訪れが早く、例年より1週間程度早くゴールデンウイークに入った頃に咲きそろったという。24時間入園できることから「一番香る」朝に来園する人や、ランニングのついでに立ち寄る人などの姿も見られている。
園内に植えられているのは、日本との外交関係再開50年に当たる2009(平成21)年にブルガリア大統領夫人から友好親善のシンボルとして寄贈された「ナディア」、2021年に「東京オリンピックを祝福したい」と作出家から寄贈を受け、公募とツイッターの投票で命名された同園にしかない品種「黎明」、上皇后・美智子さまが皇太子妃時代に献呈された「プリンセス・ミチコ」、故ダイアナ元妃にささげられた「ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ」などのプリンセス系、かつて資生堂が香水の原料に使っていた「芳純」、米俳優の名が付けられている黄色の「ヘンリー・フォンダ」など。
今年は虫の影響で不完全な形となっているが、赤い「グランドホテル」をアーチに巻き付けてハート型にしたり、紫色の「ローズマリーヴィオー」は垂れるように仕立てたり、オベリスクを使うなど見せ方にもこだわっている。
5月21日には「春のバラフェスタ」が開催を控えている。バラの香りをテーマにした屋外展示や、同園のバラ花壇を手入れする武蔵野バラ会写真部が撮影したバラの屋外写真展、ハーバリウム作り(12時30分~整理券配布)、「バラの園」「フラワーランド」両会場を武蔵野バラ会のメンバーと回るツアーなどを展開予定。開催時間は12時~15時。雨天中止。