詩人や小説家、映画監督など幅広く活動した寺山修司の没後40年企画「寺山修司映画祭2023『映画監督・寺山修司』」が5月18日から、渋谷・円山町の多目的劇場「ユーロライブ」(渋谷区円山町)で開催される。
寺山は1935(昭和10)年青森生まれ。18歳で短歌研究新人特選「チェホフ祭」を受賞し歌壇デビュー。1967(昭和42)年には横尾忠則さんらと劇団「天井桟敷」を結成し国内外で公演を行う。1983(昭和58)年に47歳で亡くなった。
映画祭は没後40年を記念した取り組みの一つ。寺山が監督した長編・中編作品、実験映画といった映像作品計19作品(7プログラム)を上映する。
作品は、寺山初の長編作品「書を捨てよ町へ出よう」、恐山を舞台に同名の自歌集を基にした自伝的作品「田園に死す」、ガブリエル・ガルシア=マルケスの長編小説「百年の孤独」をテキストに虚構の歴史を描いた叙事詩で寺山の遺作となった「さらば箱舟」、小説家・泉鏡花の短篇小説を原作に、死んだ母親が口ずさんでいた手毬唄を探して旅をする少年の物語「草迷宮」、3台の映写機による3分間映画「青少年のための映画入門」、仏作家・詩人ロートレアモンの「マルドロールの歌」を翻訳した「読む映像」の試み「マルドロールの歌」、映像とパフォーマンスを組み合わせた「ローラ」、撮影から2年後に編集した処女作「檻囚」、自身の映画「トマトケチャップ皇帝」のなかの帝と将軍がジャンケンをする部分を独立させた「ジャンケン戦争」など。
今月21日まで。