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サンロッカーズ渋谷、横浜に連勝 終盤攻撃引っ張った小島元基選手

13得点アシスト8本と攻撃を引っ張った小島元基選手(写真中央)

13得点アシスト8本と攻撃を引っ張った小島元基選手(写真中央)

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 Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が4月30日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で横浜ビー・コルセアーズ(以下、横浜)を90-89で下しホーム最終節を連勝で飾った。

両チーム最多33点を挙げたケビン・ジョーンズ選手

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 最後のプレーまで勝敗の行方が分からない展開となったこの日。89-89で迎えた残り1.5秒からSR渋谷の攻撃。各選手が動き空けたゴール下に石井講祐選手が飛び込みファウルを受けてフリースローを得た。残り時間が0.7秒だったこともあり、フリースローは1本沈め1本をわざと外し勝利をつかんだ。

 「デザイン通り遂行してくれた」と振り返った浜中謙ヘッドコーチ(HC)は、ファウルされることも想定し、前日を含めフリースローを100%決めていた「シュート力を信頼して」石井選手がボールを受けるプレーを指示した。パスを出した小島元基選手は、自身の前に立っていた選手の身長が高かったことから「よく見えていなかった」と言うが、「長年やっているので分かる。うまくつながってよかった」と振り返った。

 試合は、立ち上がりからミスが出るも守備でカバーし攻撃につなげたほか、ケビン・ジョーンズ選手が連続の3ポイント(P)シュートで得点を重ねる。石井選手はシュートをブロックする好守を見せた直後に、速攻でジョーンズ選手のアリウープダンクをアシスト。ミスやファウルが続いた第1クオーター(Q)終盤には、盛實海翔選手がディフェンス3人をかわしレイアップを決めるなど積極的に攻めると同時に守備で我慢し20-21と競る。

 ライアン・ケリー選手が欠場したなか、第2Qには、井上宗一郎選手は積極的に3Pを狙ったほかゴール下へのカットインからも得点を挙げた。津屋一球選手は中距離の難しいシュートや、自らのオフェンスリバウンドでつないだ攻撃で3Pを沈め、さらにはインサイドへのアタックからアシストも決めるなど、外国籍選手1人の時間帯をつないだ。

 42-40で迎えた後半。3Pを決められた直後に3Pを決め返すなど、序盤は点を取り合う。横浜・河村勇輝選手が得点を伸ばし始めたことから「ディフェンスに自信のある選手」を投入したが、攻撃が停滞するとすかさず「全信頼をおいて、ゲームメイクの経験とスキルセットを期待して」(浜中HC)小島選手をコートに送り出す。その小島選手は、スクリーンを使ったプレーで守備が間合いを詰めてこないのを見極め、自ら得点を重ねた。

 さらに、61-69で迎えた最終Q最初の攻撃で強気なアタックを見せたほか、攻撃時間があまり残っていなかったことから、「ピック(=スクリーン)使って打つしかなかった」と放った3Pがファウルとなり得たフリースローを3本確実に決めた。「頭の真上に来たので手を挙げたら当たった」とパスをカットすると、前に走り出したジョーンズ選手へパスを出し速攻につなげたほか、ジョーンズ選手とスクリーンを使ったプレーからのアシストも光った。「良いタイミングでパス出せた、KJさん(=ジョーンズ)もポップ(スクリーンをかけた後に外角に開くプレー)が上手いので、バルク(=過去に共に所属していたアルバルク東京)の時からそうだがやりやすい」と話した。

 この日は13得点、アシスト8本をマークしたが「(終盤)しっかりプレーできたのは良かった。状況判断良く正しいプレーはたくさんできたかな」と自己評価した。試合後のヒーローインタビューでは「最後だし皆いたし、多少何かやらないとな」と英語で話し笑いを誘う場面もあった。

 今季SR渋谷に移籍した小島選手。「スタイルもガラッと変わったし難しかったが、自分の身になっていると感じながらやってこれた。体もそうだし、シンプルにバスケットを楽しんでいた。結果はなかなか厳しいが個人としては次につながる年になった。これ踏まえて夏準備すれば、次の年は最高の年になるのかなという感覚はある」と手応えをうかがわせた。

 最終Qには河村選手に対し、ジョーンズ選手はシュートをブロックし、渡辺竜之佑選手は執拗な守備でオフェンスファウルを誘発するプレーもあった。渡辺選手は「負けたくない気持ちもあるし、ボールを持っていない所でもボディーコンタクトとか、自分がやられたら嫌なことを常に考えた。それくらいやらないと勝てない。狙っていたわけではないがうまく体を使いつなげられてよかった」と振り返った。浜中HCは31得点を挙げた河村選手を「脱帽」と賞賛しつつ「代わる代わる戦術や選手を試行錯誤しながら我慢し続けたうちの選手を誇りに思う」と評価した。

 今季横浜の対戦とは2勝2敗となった。浜中HCは28日の練習後にケリー選手が「プライドだ」と話したことを明かし、「皆がそれで奮い立って、2回負けていることに対し、順位がどうであれ簡単に引き下がるチームではないとプライドを見せてくれた」と称えた。

 次節は今月6日・7日、川崎ブレイブサンダースと戦う。

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