スープヌードル専門店「oh my DOT」(渋谷区宇田川町、TEL 03-5422-3400)が4月29日、渋谷・スペイン坂にオープンする。
調理・業務ロボットの開発を手がけるロボットベンチャー「TechMagic」(江東区)が手がける同店。同社は昨年8月、恵比寿にロボットが調理するスパイスヌードル専門店「Magic Noodle 香味麺房(こうみめんぼう)」を出店しており、自社で手がける飲食店は2店舗目となる。
「日本発のフードカルチャーをつくる」ことを目指すなか、2年ほど前に麺屋武蔵の矢都木二郎社長、ランプの清宮俊之社長、POOL小西利行社長と出会ったことを機に、「ワクワクできる、新たな?文化をつくろう」と同店を構想した。
「新しい文化の発信地」であることから渋谷に出店。店舗面積は約35坪。席数はスタンディング席を含めて34席。学生や外国人旅行客に加え、ラーメン店などに一人では入りにくいという若年層の女性の利用も視野に、店内は白や木目を基調に、赤やオレンジを随所に入れるなど「ポップな」印象に仕上げる。カウンターや壁面など随所にドット柄をあしらっている。
スープヌードルは数種類用意するスープと麺を組み合わせる。レコメンドの組み合わせも用意するが、好みに合わせてカスタマイズもできる。スープ(130~140グラム)の味は、ホタテとアサリ、白ワインを加えた鶏スープを生クリームで仕上げる「チャウダー」、さんしょうや唐辛子を効かせた「マーラー」、「ニボシ」「ニンニクトンコツ」「イカスミ」、大葉やハーブを合わせる「バジル」など10種類を用意。最大3種類をブレンドできる。麺は多加水の細麺「ホンコン麺」、フォー(各150グラム)、ショートパスタ(120グラム)から選べ、その組み合わせは525通り以上に上る。
今後3カ月ごとに一部入れ替えていく予定。トッピングは全てにチャーシュー、卵、枝豆、レッドピーマンが入るが、好みに合わせて抜くこともできる。さらに、カウンターに用意するオリーブ・エビ・ニンニクなどのオイル5種類は自由にかけることができる。
作業のほとんどを同店のために企画したオリジナルのロボット「N-Robo」が行う。注文が入ると、カウンターに並ぶ「スープDOT」と呼ぶゼラチンなどで台形に固めたスープの素をアームロボットがつかんでカップに入れる。その後、カップにたれを入れてスチームで約85度に加熱しスープを仕立てる。人間のスタッフが、ゆでた麺をカップに入れトッピングを加え提供する。提供時間は注文後最短で2分半程度。ロボットを使うことで、数多い組み合わせを覚える手間や間違いが減るため、人間のスタッフは1人~2人で対応する。作業工程が見えるようロボットの周りはガラス張りにし、フレーバーが混ざることがないようにアームロボットの先端部分はスープDOTを1個つかむごとに自動で交換される。
価格は590円~790円(ベースが490円で、選ぶスープ(1種類100円)の数により値段が変わる)。テイクアウト(麺とトッピング、スープを別で提供)にも対応する。このほかコーヒー(390円)、レモンやオレンジ、ジンジャーなどのソーダドリンク(500円)などのドリンクも扱う。決済はキャッシュレスのみ。
TechMagic白木裕士社長は「新しい食体験をしてほしい。味も見せ方も今までにないと思うので、食べておいしい見ても楽しめると思う」と話す。
営業時間は11時~22時。