米アスレチックブランド「UNDER ARMOUR(アンダーアーマー)」国内初のシューズ専門店「UNDER ARMOUR FOOTWEAR PARK」(渋谷区神宮前1)となる期間限定店が4月28日、原宿駅前の商業施設WITH HARAJUKUに限定オープンする。経営は国内総代理店のドーム(江東区)。
大学でアメリカンフットボールをしていたケビン・プランクさんが、1996年にユニホームの下などに着るコンプレッションウエアからスタートした同ブランド。1998(平成10)年から国内総代理店を務めている同社は、昨年4月に伊藤忠商事傘下に加わっている。
同店は、コロナ禍が落ち着き行動制限が緩和されたことから、レジャーやスポーツなど屋外で体を動かす機会が増えることなどを想定し出店。スポーツの原点を「歩く・走る」などに位置付けるなか、フットウエアは「大事な要素になる」と考える。同店を通して、アパレルから始まったブランドであることもあり「認知度が低い」フットウエアの認知向上や、ブランドイメージの転換を図る。
同ブランドのフットウエアは2010年ごろにトレーニングシューズからスタートした「後発」となるが、ブランドの売り上げの向上を図る上でシューズが「伸びしろになる」とみる。全体の売り上げ向上とともに、現在約15%(国内)のシューズの売り上げを25%程度まで引き上げたい考え。
店舗は、「ファッションカルチャーの起点」であることや、スニーカー文化が根付くフットウエアの「一種の聖地」である原宿に出店。現在の顧客が40代が中心となっているなか、ブランドにあまり触れたことがないZ世代を中心とした若年層へのマーケティングに注力する方針であることも含めて、同エリアを選んだ。
「公園」をコンセプトにする同店は、ガラス張りのファサードで店内は木や白を基調にする。エントランス正面の壁面にはグリーンをあしらい、カラーバリエーションのあるシューズを花に見立てるシューズウオールに仕上げている。椅子や誰でも利用できるウオーターサーバーを置くなど、購入の有無に関わらず誰もが「気軽に立ち寄れる」ような雰囲気に仕上げた。
展示するのは、ブランドとして初めてカーボンプレートを搭載したレーシングシューズ「UAフロー ベロシティエリート」、かかと部分を踏むことでサンダルとしても履けるバーサタイルシューズ「UAスリップスピード」という現在同ブランドのシューズの「軸」となる2商品をはじめ、NBA(北アメリカの男子バスケットボールのプロリーグ)のステフィン・カリー選手のコレクション、トレーニングシューズ、ライフスタイル向けシューズなど。
同ブランドの商品は、トップアスリートや本格的にトレーニングしている人の使用が多いというが、スポーツブランドのウエアを普段着に着る人も多いなか、スポーツミックス・アスレジャースタイルの提案を図るため、シューズに合わせたアパレルも並べる。
同店を起点に代々木公園などを走るランやヨガなどのコミュニテイーイベントも開催する。
営業時間は11時~20時。9月10日までを予定。同ブランドは2013(平成25)年に渋谷と原宿に直営店を出店(いずれも2020年に閉店)するなど一時は最大16店の直営店を出店していたが、現在は4店となっている。卸を中心としつつ、ブランド力の向上・発信拠点として直営店の出店も進めていく予定。