アパレルメーカー「アダストリア」(渋谷区渋谷2)が展開するアパレルブランド「apart by lowrys(アパートバイローリーズ)」が、渋谷駅前の複合施設「渋谷ヒカリエ」受け付けスタッフの制服をプロデュースした。
2年に1度のタイミングで受け付けスタッフの制服を変えている同施設。施設とつながりのある企業にデザインを依頼しているなか、同施設のオフィスエリアにオフィスを構えているアダストリアに依頼した。
同社はBtoBのプロデュース集団「ALC / アダストリア・ライフスタイル・クリエイション」を通じて、空間や制服、ノベルティーなどのプロデュースを手がけている。制服ではこれまでに、関東鉄道操業100周年を記念した接客制服、プロ野球・西武ライオンズの一部球場スタッフユニホームなどを手がけている。
今回は、複数を展開する自社ブランドのなかでも、制服を着るスタッフとブランドの顧客に「親和性があった」ことから、「アパートバイローリーズ」でプロデュースするに至った。25歳~35歳の女性をターゲットにする同ブランドは、「さりげなく、かしこく」をコンセプトに、シンプルな中に「程よい」トレンドを盛り込んだアイテムを展開している。
製作したのは、春夏用(着用は4月中旬~)・秋冬用(同10月中旬~)のワンピース2種類と合わせるハット。着用するスタッフから仕事内容やデザインの要望をヒアリング、サンプル検討会2回を経て完成した。
春夏用は明るい色合いのネイビーを、秋冬用は同施設のロゴカラー「ヒカリエゴールド」をイメージしたイエローを、それぞれ採用。サイズ感は、「きゃしゃさ」が出るよう肩幅や身幅を調整。ベビーカーの持ち運びなどでしゃがむことがあることから、ワンピースの裾は「床に着きにくい」着丈に調整したほか、秋冬用のワンピースと、ワンピースに合わせるジャケットの袖丈は「デスク作業がしやすい」ように9分丈にし、肘が曲げやすいようにカフスを付ける位置にもこだわった。ジャケットの袖口には、同施設が昨年開業10周年を迎えたことに合わせてボタンを10個あしらった。
当初合わせる予定だったパールのネックレスは、肩こりの懸念があったことやデザイン的な観点から、ワンピースのえり元に付けた。取り外しをできることから、洗濯機でも洗える。ワンピース、ジャケットの左胸部分にはループを付け、ペンを差したり名札を付けたりする際に使えるようになっている。
受け付けカウンターは「夏は暑く、冬は寒い」という意見から、サイズが調整できるハットは、春夏用はブレード素材、冬はフェルト素材を使っている。カラーは当初、黒と白を用意していたが、スタッフ自ら選んだ白を着用する。
着用期間は4月20日~2025年4月中旬。地下3階、地上2階の受け付けカウンタースタッフが対象。