日本初・唯一のプロ阿波踊り集団「寶船(たからぶね)」を中心としたメンバーが3月18日午後、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷2)でパフォーマンスを披露し、観客を巻き込みながら館内を盛り上げた。
「SHIBUYA AWA DANCE RUNWAY(シブヤ・アワ・ダンス・ランウェー)」と題して行われた同イベント。本来は同施設4階・ヒカリエデッキを舞台に、「渋谷ファッションウイーク」との連動企画として、メンバーがファッションブランド「HARE」の2023S/S コレクションを着用してパフォーマンスを披露する予定だった。ところが、当日はあいにくの雨となり、急きょ施設内での開催に変更された。
メンバーには、渋谷区観光大使の「渋谷のあっくん」、ダンサー「FISHBOY」が加わったほか、音楽には阿波踊りをベースにトランペットやサックスなどのブラスバンドの要素も取り入れ、「国籍や年齢、文化を問わず混ざり合う渋谷ファッションウイークならではの表現」を目指した。
同施設2階・貫通路東端を出発したメンバーは、太鼓や鉦鼓(しょうこ)などの鳴り物を鳴らしながら50メートルほど練り歩いた。突然の練り歩きに驚きながらも、多くの通行人が足を止め、スマホのカメラを向けていた。その後、アーバンコアのエスカレーターを使って3階に観客と共に移動。3階フロアの一角をステージに見立て、多くの観客が見守る中、「HARE」のコレクション披露を兼ねたパフォーマンスを披露。その後、阿波踊りの基本的な手さばき・足さばきを観客にレクチャーした。
その後、さらに4階にエスカレーターで移動。4階フロアではメンバーと観客が一体となって大きな輪を作り、外気温8度の花冷えの中、阿波踊りで体を温めた。
寶船のリーダー、米澤渉さんは「皆さんがめちゃくちゃ温かかったし、踊りやすかった。ようやくお祭りが戻ってきたなと実感した。斬新な衣装とのコラボレーションや、ほかのジャンルの方を招いて踊るのは初めてなので新鮮だった。急きょエスカレーターで移動することになったが、みんなを引き連れて上がっていく感じも面白く、楽しめた」と振り返る。「阿波踊りには『踊るあほうに見るあほう 同じあほうなら踊らにゃ損々」という言葉があるように、踊ったらみんな一つになれる文化。これからも、ジャンルを問わず、業種を問わず、いろいろな方とコラボしていきたい』とも。