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トモコイズミ、表参道で最新コレクション公開 英歌手サム・スミスさん着用衣装も

トモコイズミの新作。ミラノコレクションから「凱旋」し表参道ヒルズで展示された

トモコイズミの新作。ミラノコレクションから「凱旋」し表参道ヒルズで展示された

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 代表作となる鮮やかなフリルドレスが国内外で評価を得ているファッションブランド「TOMO KOIZUMI(トモコイズミ)」が3月17日、表参道ヒルズ(渋谷区神宮前4)地下3階スペース・オーでエキシビションを開いた。

英歌手サム・スミスさんも着用したラッフルドレス

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 展示したのは、今年2月のミラノ・ファッションウイーク(ミラノコレクション)で伊・人気ブランド「DOLCE&GABBANA(ドルチェ&ガッバーナ)」の支援を受け、トモコイズミが発表したコレクションの数々。会場では、現地でのランウェーショーの映像を流しながら、デザイナー小泉智貴さん自ら作品について解説。制作の裏側やディテールなどについて明かした。

 会場で公開した全29体の中でも、ミラノでのコレクション発表前に先行して英・著名歌手のサム・スミスさんが自身のMV「I’m Not Here To Make Friends」で着用した鮮やかなピンクのドレスは、スミスさんが今後私物として引き取るため、今回が「公に展示する最後の場になる」(小泉さん)という。

 小泉さんが今回のコレクションのテーマの一つとしたのが「マルチカラー」で、「全ての色を使って、不秩序の中にも調和が生まれて美しいものを作れたら」と考えた。これまでのオーガンジーのラッフルを用いたシグネチャーデザインのほかにも「新しいディテールやテクニックを打ち出したい」と、半年以上前から制作に取りかかった。その結果、新たに生み出したのがハンドスモッキングによるデザインだ。

 伊藤忠商事が開発した、100%ポリエステルの生地からリサイクルした糸を使った生地「RENU」に、日本の昭和期の色見本帳から着想を得たカラーをプリントし、スモッキングで作り上げたドレスは、「より『クチュール』に近づけるために手仕事を使う」という小泉さんの考えを反映したもの。「日本の伝統的な色合いにイタリアやヨーロッパの美意識を調和させた」とも。

 支援の手を差し伸べたドルチェ&ガッバーナのアーカイブからは、ボディーコンシャスなデザインや、シチリアの伝統的な柄を採用したクラシックなプリントなどのディテールをセレクトした。ショーのスタイリングは、英人気スタイリストのケイティー・グランドさんが手がけ、大きなラッフルのピースの上にさらにラッフルのケープを重ねるなど、「自分では思いも付かないスタイルが生まれて、とても満足している」と充実の表情を見せた。

 ショーの中で1体を5人のモデルが同時に着て注目を浴びたドレスも展示。2021年に「阪急うめだ本店」でポップアップストアを開いた際に、壁に装飾したラッフル素材を、「もったいないなと思い保存していた」と言い、今回再利用した。

 今回のエキシビションは、今月13日に開幕したファッションイベント「Rakuten Fashion Week TOKYO(楽天ファッション・ウィーク東京)2023A/W(東京コレクション)」の公式プログラムの一つ。同イベントを主催する一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が東京から世界で活躍するファッションデザイナーの輩出・促進を図る「FASHION PRIZE OF TOKYO」の支援を受け実現した。トモコイズミは今年9月にも同プライズの支援により、パリでコレクションを発表する予定。

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