ファッション誌「VOGUE(ヴォーグ)」初のアフリカ系アメリカ人クリエーティブディレクターの故アンドレ・レオン・タリーさんの生涯を描いたドキュメンタリー「アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者」が3月17日、渋谷の複合文化施設「Bunkamura」(渋谷区道玄坂2)の映画館「Bunkamura ル・シネマ」で公開される。
1948年生まれのタリーさんは、1983年から米国版の同誌のニュースディレクターを担当し、1988年にアフリカ系アメリカ?として初めてクリエーティブディレクターに昇格。1998年にエディター・アット・ラージに就任し、編集長アナ・ウィンターさんの「右腕」として働いた。
「白人の占める割合が多い」ファッション業界で、黒人モデルや非白人デザイナーらの進出に貢献。映画「プラダを着た悪魔」でスタンリー・トゥッチさん演じるナイジェルのモデルとされている。昨年1月、73歳で亡くなった。
同作では、同誌での自身の役目を「ヴォーグを有名なメゾンや、目利きのアート収集家の屋敷に必ずある雑誌にすること」「マドンナを表紙にすること」と話したタリーさんのインタビューをはじめ、タリーさんを「貴重な存在」と語ったデザイナーのマーク・ジェイコブスさん、「服を通じて読者に夢をを見せる天才だった」と評価したウィンターさんらのインタビューなどで、タリーさんの生涯を振り返る。
18日(19時10分の回上映後)にはスタイリスト北村道子さんを招いたトークショーを行う。公開記念として、同施設1階のロビーラウンジでは、コーラにピーチシロップ、乾燥オレンジ、レモンなどを入れた「ピーチコーク」(1,000円)を提供する。
今月23日まで(24日以降の上映スケジュールは未定)。