アルバルク東京(以下、A東京)の安藤周人選手、吉井裕鷹選手、サンロッカーズ渋谷(同、SR渋谷)の井上宗一郎選手が現在、「FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)2023 アジア地区予選Window6」に向けた合宿に参加している。
2月23日・26日の試合に向けて今月13日から都内で合宿を行っている男子日本代表。2021年11月の合宿以来の招集となった安藤選手は、「コンディションも調子も全然良くなくて、あのままなら呼ばれなくて当然だった」と前回参加時の合宿を振り返りつつ、「本当にうれしい」と招集を喜ぶ。
昨年12月ごろからA東京はけが人が相次いだなか、「自分がやるしかない状況になってスイッチが入った」と、安藤選手はBリーグの試合では得意の3ポイント(P)シュートを含め2桁得点を量産。「一番調子が良い状態だと思う」と手応えを感じている様子で、「そこを見て呼ばれたと思う」と考える。
前回参加した時と「システムが変わっていて最初に来た時はびっくりしたが、対応することも仕事なのでそこは問題ないかな。学べることが多いので毎日が勉強」と意欲的に練習に励んでいる。ただ、初めて・久しぶりに招集された選手と、継続して招集されている選手との「ギャップがある」ことから、「早く埋めることが大事になる。分からないことがあれば聞いて、迷い無く良い準備ができたら」とも。
安藤選手が担うシューティングガードのポジションは、長く代表として活動している比江島慎選手や昨季のBリーグ新人王・西田優大選手らも招集されていて争いが激しいが、「シュート力は負けちゃいけない。今の状態をアピールすれば負けないんじゃないか」と自信をうかがわせた。
吉井選手は昨年6月のWindow3から招集され続けている。最後の地区予選となるが、「いつもと変わらず、とにかくボールをもらったらシュート、できなかったらドライブ(インサイドへのアタック)してパスするかレイアップまで持っていくか。ディフェンスでは決めたことを遂行仕切ることを意識してやる」と話す。
これまで持ち味の守備力は発揮しているが、シュート面はかねて課題に挙げている。「手首を手術したことがあり、安定性が無かった」点をトム・ホーバスヘッドコーチから指摘され、「(手首を)しっかり固めて、しっかり出す」という助言を受けたことを明かしつつ、「自信を無くして打たなくなるともっと悪い状況になる。感覚をつかむまで打ち込んで、練習でも自信を持って打つことが試合につながると信じているので、変わらず続けていきたい」と前向きに考える。
同じくWindow3から代表活動が続いている井上選手。リーグ戦では出場機会があまり得られないなか「どちらかというと代表にベクトルを向けている」と言い、シーズン中ではあるが、「オフのような体作りのトレーニングをするなど、(W杯本戦を控える)夏に向けて計画をしていた」と言い、「代表で結果を出さないといけない」と力を込める。
201センチの高身長ながら3Pを得意としているが、これまでの代表活動を通して「シューターとして3Pを打って良いんだという自信を得た」と振り返る。3P・守備・リバウンドに重点を置くなか、今回の2戦では「ずっと日本の課題として上げられているリバウンドでも結果を出せたら。今まで以上に頑張りたい」と意気込み、「負けられないプライドがある。勝ちにこだわりたいので応援お願いします」と呼びかける。
W杯本戦は8月に予定している。2019年の同大会に出場した安藤選手は「納得いくものではなかった」と振り返り、「日本で試合をするのでホームコートアドバンテージもある。前回の悔いを晴らさないと自分自身も納得できない。そこに向けてもっと自分の状態を上げていかないといけない」と意気込む。吉井選手は「(スモールフォワード・パワーフォワード)どちらでも使える良い選手だと思ってもらえると本戦にも選んでもらえると思う。使いたいポジションで常に実力を発揮できるように準備したい」と、井上選手は「(本戦までに)できることはいろいろあると思うので、短い時間でも出場できるよう頑張りたい」と、それぞれ話した。