Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が2月5日、国立代々木競技場第一体育館(渋谷区神南2)で大阪エヴェッサ(以下、大阪)と対戦し68-61で競り勝った。
インサイドへのアタックから得点やアシストを挙げたイホール・ボヤルキム選手
前日の試合で「軽い捻挫」(デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC)を負ったアレックス・カーク選手を欠く中迎えたこの日。アドマイティスHCは試合前には「(けが人を)言い訳にしない」ことなど声をかけたほか、ライアン・ロシター選手は「アレックスがプレーしないと決まった瞬間、セバス(=セバスチャン・サイズ選手)と頑張ろうと話し」試合に臨んだ。
立ち上がりはサイズ選手がインサイドで得点を重ねたほか、イホール・ボヤルキム選手が「積極的に狙った」とインサイドへアタックする姿勢を見せた。それでも「エナジーlevelが低く戦う姿勢が見られなかった」(アドマイティスHC)とミスやファウルが続き14-20とビハインドを負う。
流れを変えた要因の一つとしてアドマイティスHCが挙げたのがオフェンスリバウンド。「リバウンドは絶対に負けないと話した」とうロシター選手とサイズ選手を中心にオフェンスリバウンド7本を取りそこから6得点を挙げると同時に大阪にはオフェンスリバウンドを1本も許さなかった。少しずつ点差を詰め、同Q最後には小酒部泰暉(たいき)選手がオープンの3ポイント(P)シュートを落ち着いて沈め33-32と逆転し前半を折り返した。
後半序盤は大阪の中心選手にアシストや得点を許すも、ザック・バランスキー選手が連続で3Pを沈めるなど一進一退の攻防が続いた。50-48で迎えた最終Q。小酒部選手の体を張った守備などで失点を抑えたりロシター選手が体勢を崩しながらもリバウンドから得点を挙げたり、ルーズボールを追いかける泥臭さも見せ一歩前に出る。終盤にはファウルが続き剣呑な雰囲気も漂ったが、円陣を組んで「ライアンが弱いプレーをしていちゃだめだと全員に活を入れた」(安藤周人選手)。「自分の(守っている)ところで得点されるのは絶対に嫌」と安藤選手が大阪のシュートをブロックしたほか、ロシター選手が得点につながるリバウンドを取るなど流れを渡さなかった。
「大きな勝利」と喜んだロシター選手は、27得点リバウンド18本と勝利に貢献。得点は後半だけで20点を挙げたが「前半のような競った時は周りを生かすことを優先している。後半は疲労でチームメートの点数が伸び悩んだ時間もあり、チャンスもあったので『俺がいくぞ』と得点を狙った」と話す。チーム最長の38分強分出場したが、37分近く分出場したサイズ選手と「疲れたと話はしたが、試合中はそんなこと考えずに、ユニホームを着てコートに立ったからには言い訳なしで戦う準備はできている」と言い、「ここぞという時に力を発揮できて良かった」と振り返った。
アドマイティスHCは、本来タイムシェアをして戦うスタイルを取っているが「もう少し(ロシター選手とサイズ選手の出場時間を)減らしたかったが、接戦で勝ちにこだわった結果ベンチに下げることができなかった」とも。カーク選手については「軽い捻挫。(出場可否は)ぎりぎりまで議論したがシーズン中盤でリスクを取るより、来週の試合に備えよう」と判断したと言う。
次節は今月11日・12日、アウェーで島根スサノオマジックと対戦する。