Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)が1月11日、川崎ブレイブサンダース(以下、川崎)と対戦した。
今年初のホーム試合となったこの日。立ち上がりからベンドラメ礼生選手がドリブルでディフェンスをかわし得点を挙げるなどチームに勢いを与える。一時2桁リードを奪うも、ミスやリバウンドからの速攻などで点差を詰められる。
19-15で迎えた第2クオーター(Q)は、コンディション調整から復帰した渡辺竜之佑選手が強みとするリバウンドや守備で体を張る。川崎がゾーンディフェンスを敷いた際には、ベンドラメ選手や「時間やシチュエーション問わず前が空いていたら、自分のシュートだと思ったらシューターとしてやることはやろう」と津屋一球(かずま)選手が積極的に3ポイント(P)シュートを放った。同Q後半に逆転を許すが、ライアン・ケリー選手の個人技やシュートブロックなどもあり35-36と離されることなく前半を折り返した。
「良い我慢があり良いかたちで入ろうとした」(浜中謙ヘッドコーチ(HC))後半だったが、4連続失点で点差を広げられる。SR渋谷は守る選手を替えるスイッチディフェンをしたが、「スイッチした後に、押し込まれない・簡単にボールを持たせないように」(津屋選手)するチームルールを守りきれず、高身長の川崎の選手にゴール下で得点を許した。「『ワンチャン(=可能性が)あるだろう』という感じで任せてもらえていると捉えている」と攻撃の制限時間ギリギリで津屋選手が3Pを決めるなど食らいつくが、リバウンドが取れずに速攻を許すなど「やられたくない、やられてはいけないところからつながれた」(浜中HC)。
49-60で迎えた最終Qは序盤で点差を広げられる。それでも途中出場した西野曜選手がフィジカルを生かしてファウルを誘発したり速攻を仕かけたりしたほか、ベンドラメ選手はインサイドへのアタックから得点やアシストを挙げ、津屋選手も3Pを沈めるなどしたが、追い上げ実らず74-81で惜敗した。
「我慢しながら最後に勝機を狙っていたが、チームルールを100%のトライし続けられなかった」と後半立ち上がりを悔やんだ浜中HC。一方で、課題であるリバウンドは川崎を上回った点は評価した。
西野選手は終盤にチームを引っ張ったが第3Qは出場時間が無かった。浜中HCは前半でシュートを躊躇した場面など「積極性が見られなかった」点を指摘。西野選手だけでなく「試合中にはシュートが入る入らないの前にリングを向いていない選手にはアグレッシブに行くように伝えた」と言い、得点力の高いケリー選手やベンドラメ選手に「目が行きがちだが、どこかにギャップはある。全員がオフェンスに参加できて貢献できる、脅威になり得るポテンシャルはあると思っている。練習で取り組んでいるものに対しては自信を持ってやってほしい。気持ちが全てを凌駕するわけではないが、積極性は失って欲しくないの気持ちの面で背中は押していきたい」と続けた。
3Pを約57%と高確率で決め「合格点」と自己評価した津屋選手。同じポジションの選手のけがもありスタートからの出場が続いているが、「スタートでも最後でも使ってもらえるようにやるべきことをやるという思いは強くなっている」と言う。この日は終盤に浜中HCと交代するかコンタクトする場面があったが、「正直体がきつくて元気の良い人がプレーした方が良いかとも思ったが、やっぱり(最後まで)いきたい」と合図をし、最後までコートに立った。
次節の今月18日は、クラブとして初めて国立代々木競技場第二体育館(渋谷区神南1)で試合を行う。