迫る年の瀬に向けて渋谷区は12月26日、既に公表されている駅周辺でのカウントダウン中止の周知や大みそかの路上飲酒禁止などの対応を発表した。
コロナ禍における行動制限が緩和されるなかで迎える年末年始。渋谷駅前では、渋谷区や区商店会連合会、渋谷駅前エリアマネジメント協議会が実行委員会を結成し、2016(平成28)年から年末年始にカウントダウンイベントを行ってきたが、本年度は開催されないことを10月に明らかにしている。
それでもカウントダウンを目的とした来街者が「一定数集まってしまう可能性」を懸念。駅周辺に来街者が密集し滞留するリスクの軽減を図り、マナー向上や迷惑行為の防止を推進するための「渋谷駅周辺地域の安全で安心な環境の確保に関する条例」を施行し、対象エリア内での路上や公園、公共の場所などでの飲酒を禁止にする。
対象エリアは、渋谷駅前や渋谷マークシティ、道玄坂、文化村通り、東急ハンズ渋谷店、公園通り、RAYARD MIYASHITA PARKなどの一帯。対象期間は、31日21時~翌3時。同時に、コンビニエンスストアや量販店など16社35店舗に酒類の販売自粛を依頼している。
期間中は渋谷区職員(24時まで=36人予定、翌3時まで=18人予定)が巡回しマナー啓発を呼びかけるほか、同日21時~翌1時には、渋谷駅ハチ公前広場やスクランブル交差点では、監視台6カ所を設置するほか警備員100人を導入し来街者の滞留抑制を図る。大みそか当日は、駅周辺の街頭ビジョンも通常より1時間早い23時に上映を停止する。
区ではウェブサイトやSNS、区報のほか、渋谷駅周辺のサイネージ、インバウンド向けの周知として日本政府観光局のホームページやSNS(英語・中国語)で情報を発信し、周知を図っている。
長谷部健渋谷区長は協力をお願いするのと同時に、「大みそかの渋谷駅周辺地域におきましては、年越しの瞬間を盛り上げるような要素はございませんが、来街される方にはマナーとモラルを守っていただき、健やかに新年をお迎えくださいますよう、心よりお願い申し上げます」(原文ママ)と呼びかける。