Bリーグ・アルバルク東京(以下、A東京)が12月10日、国立代々木競技場第一体育館(渋谷区神南1)で京都ハンナリーズ(以下、京都)と戦い86-70で勝利した。
ジャスティン・コブス選手、田中大貴選手を欠くいた戦いとなったこの日。「狙い所を定めた」(デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC))という攻撃は、立ち上がりから「分があると思った」というインサイドを狙い、セバスチャン・サイズ選手がダンク2本を決めたほかファウルを誘発するなど第1クオーター(Q)で10得点を挙げた。それでも、「注意していた」(小酒部泰暉選手)3ポイント(P)シュートを4本許すなどして20-21と競った展開となる。
第2Qは最初の攻撃で3Pを決めた安藤周人選手が3Pを積極的に狙ったほか、ザック・バランスキー選手はミスを誘う守備や速攻に走るなど好守でアグレッシブさを見せた。「けが人がいる」なか、タイムシェアをするためにも京都の出場選手に合わせて選手を起用し、外国籍選手1人で戦う時間帯があったりアレックス・カーク選手を第2Qから起用したり「思い切ったローテーションをした」(アドマイティスHC)。
39-35で迎えた後半。スローインのボールをカットしたりシュートをブロックしたり守備が光り点差を広げることに成功。第1Qからコンスタントに得点を挙げていた小酒部泰暉選手は、「できる場面があれば狙っている。(コースが空いていて)いけると思った」とダンクシュートも決め場内を沸かせた。第3Qで30得点を挙げ69-56で迎えた最終Qは、サイズ選手がインサイドで強さを見せるなど、流れを引き渡すこと無く勝利した。
シーズンハイとなる24得点を挙げた小酒部選手。「ここ最近シュートタッチが良く無くて躊躇する部分があったが、大貴さんやコブス選手がいないなかで自分がやらないといけないと言う気持ちが出た」と振り返る。A東京はシュート力の高い選手も複数いるが、「ボールハンドリングの部分で自分の方がクリエートできると思っている」と自らが起点となり積極的にアタックした。
この日は、今月2日に新加入した岡本飛竜選手が初出場を果たした。岡本選手は今季の契約が決まらないなか、8月中旬から約1カ月、A東京に練習生として参加。その後、母校・拓殖大学の練習にも参加していたが、秋頃からは故郷・島根に帰り個人練習やクラブチームに参加するなど、「トップチームで活躍したい」という思いを胸に練習を積んできたという。代表戦がありリーグ戦が休みとなっていた10月や最近もA東京の練習にも参加していたなか、契約をつかみ取った。
クラブのSNSで入団が発表された歳には、高校の同級生であるサンロッカーズ渋谷(以下、SR渋谷)ベンドラメ礼生選手も反応。発表の少し前にベンドラメ選手と、同じくSR渋谷・小島元基選手には知らせたと言い、「2人とは夏もずっと一緒に練習していたし、毎日連絡を取っていて、気にかけてくれていつも支えてくれていた」と照れ笑いを浮かべながら感謝の言葉を口にした。SR渋谷との対戦は2023年3月と少し先だが「容赦なくやりたい」とも。
練習に参加していたことに加え、A東京の試合を映像で見ていたこともあり「スムーズに(試合に)入れた」と言うこの日は約12分の出場機会を得た。持ち味であるエナジーあふれる守備に加え、「特にシュート練習を多くしてきた」ことから、「強気でいってやろう」と出場直後にシュートを放つなど積極性も見せた。ただ数字として記録を残せていないこともあり、「コーチのリアクションを見ながら何が求められているのかを掴んでいきたい。(契約に)おごること無くやっていきたい」と意欲を見せる。
両チームは11日も戦う。