アルバルク東京(以下、A東京)が12月7日、「第98回天皇杯 全日本バスケットボール選手権大会」予選で信州ブレイブウォリアーズ(同、信州)と対戦し72-80で敗れ4次ラウンド敗退となった。
両チームが属するB1リーグをはじめ、大学や社会人チームなどが参戦し、「負けたら終わり」のトーナメント形式で戦い日本一を決める天皇杯。昨年・おととしは新型コロナウイルス感染症の影響で規模を縮小してきたが、今年は通常開催し男子は101チームが参戦。3次ラウンドから登場したA東京はベルテックス静岡、茨城ロボッツを下し4次ラウンドに駒を進めた。
試合は、信州に先制を許すが、ミスマッチを生かしたライアン・ロシター選手やインサイドへアタックしたジャスティン・コブス選手がファウルを誘発し、フリースローで得点を重ねる。途中出場した安藤周人選手は得意の3ポイント(P)シュートを沈めたほか信州のシュートをブロックする好守も見せ、18-19と互角の戦いを見せる。
ロシター選手が「試合の全て」と話した第2クオーター(Q)。コブス選手のアタックやアレックス・カーク選手のインサイドなどで得点を重ねるも、バスケットカウント(得点に加えフリースロー)などファウルが増え、フリースローを高確率で決められ少しずつ点差を離される。信州の攻撃を制限時間いっぱい守ったり小酒部泰暉選手が体を張ったり守備で踏ん張る場面もあったが、36-48と2桁リードを許し前半を折り返した。
後半序盤は互いにミスからの速攻で得点を挙げるなど一進一退の攻防を見せる。第3Q後半には前線からプレッシャーをかけ、ゾーンを敷くなどディフェンスを変化させるが、信州が制限時間ギリギリで3Pを沈めるなど「思い切ったプレーでタフなシュートを決められ」(デイニアス・アドマイティスヘッドコーチ(HC))思うように点差が縮まらない。それでも、同Q終盤にはディフェンスリバウンドを抑え得点につなげ、ロシター選手がパスをカットし速攻を仕掛けるなど追い上げを見せる。
58-64で迎えた最終Q。立ち上がりにリバウンドからの速攻でセバスチャン・サイズ選手がダンクを決める。藤永佳昭選手がアグレッシブな守備でミスを誘い、カーク選手はリバウンドから得点を挙げるなどそれぞれが強みを発揮し、田中大貴選手のアタックや前から当たる守備でミスを誘い得点を挙げ、残り約56秒で4点差に詰め寄る。終盤は田中選手コブス選手が連続で3Pを狙うもリングをとらえきれず、試合終了となった。
1対1とチーム全体それぞれの守備で「遂行力が欠けていた」と振り返ったアドマイテスHC。放ったシュートは10本以上上回ったものの、3Pが約16%など決定率が下回った。ハードな守備に対し、「当たり負けをせずに、ボールをもらう場所などポジション争いから組み立てることが大事」と攻撃面の課題を挙げた。加えて、「重要な場面で出てしまった」と終盤のターンーバーにも触れた。
A東京の次の戦いは今月10日・11日のリーグ戦。ホーム・国立代々木競技場第一体育館に京都ハンナリーズを迎える。