Bリーグ・サンロッカーズ渋谷(SR渋谷)が11月19日、青山学院記念館(渋谷区渋谷4)で茨城ロボッツ(以下、茨城)と戦い91対75で勝利した。
後半の要所で3ポイントシュートを決めるなど14得点を挙げた西野曜選手
日本代表戦があり約3週間ぶりの試合となったこの日。足首のけがから4試合ぶりの出場となったライアン・ケリー選手の得点で先制したSR渋谷。石井講祐選手はゴール下への飛び込みや、ファウルを受けながらの3ポイント(P)シュートなど開始約4分で10得点を挙げチームを引っ張る。
「ミスが少ない」(伊佐勉ヘッドコーチ(HC))田渡修人選手に加え、代表に選ばれ「時差ぼけが残っている」ベンドラメ礼生選手に代わりスタートで出場した渡辺竜之佑選手は「任されたからにはしっかりしないといけない」と試合に臨み、「良い出だしができたから勝ち切れたことにつながったのかな」と振り返った。「空くと言われていた」ゴール下に飛び込み身長差を生かして得点を挙げる場面もあった。
28-22とリードして迎えた第2クオーター(Q)。スチール(ボールを奪うプレー)などの好守やジェームズ・マイケル・マカドゥ選手を中心に攻守でリバウンドを上回り、茨城の得点を6点に抑える。同時に、イン・アウト両サイドで得点を挙げたケビン・ジョーンズ選手を中心に各選手がバランス良く得点し47-28とリードを広げる。
第3Qは、茨城のスクリーンに「しっかり引っかかってしまい」(伊佐HC)ワイドオープンで打たれた3Pを高確率で決められたほか、「悪いオフェンス」(同)で外れたシュートのリバウンドから速攻を許す場面が増え一時5点差まで詰め寄られる。それでも、マカドゥ選手が茨城のパスをカットしたほか、石井選手が体を張ってオフェンスファウルを誘発するなど守備で「踏ん張り」逆転は許さなかった。
渡辺選手は惜しくもファウルとなったが、外国籍選手に当たり負けしない守備を見せた。「ボールしか触っていない。良いディフェンスだった」と自己評価しつつ、「継続して体作りしている結果かな。体重差があると真正面から当たると(抑えるのは)無理だが、相手の体重を上手く使ってずる賢くやっている」とポイントを挙げた。
68-57で迎えた最終Qは一進一退の攻防となるなか、石井選手が自らの3Pに加えマカドゥ選手のダンクをアシストし攻撃のリズムをつくる。残り約1分30秒で出場した関野剛平選手は出場直後に好守から得点を挙げ、残り31.5秒で出場した井上宗一郎選手は3Pを沈めるなど持ち味を発揮し試合を締めくくった。
昨シーズン選手たちが決めた「失点77以下」に抑えられた点を評価した伊佐HC。今季の平均失点が約90点とかさんでいたことから「しっかりやっていこうと話した。毎試合できるように頑張りたい」と話した。
この日14得点を挙げた西野選手は、周りの選手の得点能力を加味して「自分が空く、わざと捨てられている」と考え準備していたという。今後警戒される可能性もあるが「このままそっとしておいてほしい」と笑う。3Qと4Qの得点が停滞した時間帯に3Pを決めたが、「相手に流れが来ているとか全く意識していなかった。後々『(3P)2本が大きかった』と言われて、試合が終わってから気持ちよくなった」と笑顔を見せた。3Pは木下博之アシスタントコーチと毎日のように練習していると言い、「練習でやったことある感じで打った」とも。得意なプレーの一つと挙げるゴール下への飛び込みは3回見せたが、「練習から『カットする』というのは(チームメートに)言っている。連携が上手くいった」と喜んだ。
両チームは20日も同所で戦う。