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ハロウィーン明けの渋谷 長谷部区長、大きな事件・事故なく「ほっとしている」

大きな事件・事故がなく「ほっとしている」とコメントした長谷部健渋谷区長

大きな事件・事故がなく「ほっとしている」とコメントした長谷部健渋谷区長

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 ハロウィーン翌日の11月1日、長谷部健渋谷区長が報道陣の取材に応じ、大きな事件・事故がなく「ほっとしている」と振り返った。

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 仮装をした若者やそれを見に集まる人などが集まり器物破損やごみの大量放置などが社会問題になっていたハロウィーンの渋谷。3年ぶりに新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限がないなかで迎えたこともあり、過去2年に比べて来街者が増えると見込んでいた長谷部区長。詳細なデータは出ていないが、昨年の「1.5倍程度」の来街があったという。それでも、「思っていた範囲内で、コロナ以前よりは減っている」という感触だった。

 当日は、警察官が出動し、ハチ公前広場内や渋谷駅前スクランブル交差点付近、センター街・バスケットボールストリートなどで人流を整理。民間企業の警備員約100人や渋谷区の職員約30人もパトロールし滞留しないよう呼びかけるなど対策を講じ、警備の声を聞いて協力する人たちの姿も見られたという。コロナ以前はバスケットボールストリート周辺が人であふれたこともあり道玄坂を歩行者専用に開放することもあったが、今年は行わずに済んだ。

 仮装した人の来街が減った一方で、仮装した人を見に来る人や都外からの暴走車が増えるなど「様子が変わってきている」と言い、そういう人たちには「ちょっと考えてほしい」と苦言を呈する。事前に告知はしているものの、週末を中心に外国人観光客の来街が多く、「海外への情報発信の難しさ」の課題も挙げた。

 仮装する人も購入した物を身に付けるだけなど、「エネルギーは減っている感じ」を受けていることもあり、「心のどこかで格好悪いと思い始めているのでは。以前より『オワコン』になってきている兆しは出てきているので、若い皆さんがどう感じて変わってくれるか。今みたいなハロウィーンが廃れていることを願っている」と期待を込める。

 今月29日夜には韓国ソウル市内の繁華街・梨泰院の狭い路地で群衆が折り重なり死傷者が出る事故が起きたこともあり、同様の事故などが懸念されていたが、「大きな事件・事故がなかったので、少しほっとしている」と安堵(あんど)の表情も見せた。その事故を受けてか、「出足が鈍ったか、終電で帰る人も多く、帰る人の時間も早くなったのかな」とも。

 「飲酒をして騒ぐ人が多かった」ことから、区では2019年からハロウィーン期間に、区が定めた特定の期間中に路上での飲酒を禁止する条例を施行すると同時に、駅周辺のコンビニエンスストアなどへ酒類の販売を自粛するよう呼びかけている。今年の路上飲酒者は「減ってきているので、それなりの効果は出ている」と手応えもうかがわせた。

 迷惑行為をする人は「だいぶ減っているがゼロではない」ことから、「いい加減自覚を持ってほしい」と言い、「愚直にこういう活動を続けているので成果が出ている感触はある。「地域・地元の人は喜んでいない人が多いことも改めて知ってほしい。人が来ることで成り立っている街でもあるので、苦渋の気持ちでやっていることも知ってほしい」と呼びかけた。

 仮装の禁止や来街の有料化なども検討はされてきたが、イベントを開催しているわけではなく、自発的に集まってきていることや公道で行われていることもあり、行政ができる規制には「限界がある」。「ジレンマはあるが、できることを突き詰めてやっていくことは変わらない」と、引き続き取り組んでいく姿勢を見せる。

 2016年度~2019年度の年末年始に渋谷駅前スクランブル交差点で開催されていたカウントダウンイベントは本年度も行わないことが決まっているが、来街者が増えることは見込んでいる。韓国での事故や仮装した人による電車内での乗客刺傷事件、テロの可能性などに触れつつ、「繁華街を抱える街としては常日頃付つきまとっている」ことから、警察などとも連携しながら「渋谷区で起きないような取り組みは考えていきたい」と続けた。

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