渋谷・文化村通りを舞台にした路上ファッションショー「SHIBUYA RUNWAY」が10月16日、開かれた。
渋谷駅周辺の商業施設に出店するブランドによる「リアルクローズ」のショー
渋谷からファッションを発信する「渋谷ファッションウイーク(以下、SFW)」のメインコンテンツ。3年ぶりに路上を舞台に一般に公開するかたちでのショーとなった。この日渋谷では、「渋谷音楽祭」も同時開催した。
1部「SHIBUYA STYLE」は、SHIBUYA109渋谷店や西武渋谷店、東急百貨店本店、渋谷マークシティ、RAYARD MIYASHITA PARKなど、SFWに参加する9の商業施設に出店する16ブランドのアイテムを中心に使った秋の「リアルクローズ」を紹介。
インキュベーションの機会を提供する2部「THE INCUBATION」は、ファッションディレクター山口壮大さんが主宰する文化服装学院の実験ラボ「CULTURAL LAB.」とコラボレーション。「NUDE/BODY(ヌード/ボディー)」をコンセプトに、選考を経て選ばれた学生がデザインしたファッションを発信するショーを展開。ヘアメークは、ヘアスタイリストKUNIO KOHZKIさん指導の下、専門校バンダンデザイン研究所の「ヘアメイク学部」の学生が担当した。
2部には、俳優でアーティストののんさんがゲストモデルとして登場。着用した衣装は、文化服装学院ファッション工科専門課程アパレルデザイン科3年・赤塩葉月さんさんが制作した衣装で、「撫子」をテーマにデザイン。ベージュを基調としたタイトなジャンプスーツとジャケットには和彫りをテーマにしたプリントをあしらい、腰から下には大量のフリルをあしらった。
のんさんは「めちゃくちゃ緊張していたが、赤塩さんの無敵な衣装を着て歩けたので、強くなった気持ちで楽しく歩けた」とショーを振り返った。着用する衣装を選ぶため制作現場を見学したというのんさん。「『ヌード/ボディー』という一つテーマを持って作っているが、皆が違う発想を持って取り組んでいるのを見られて、面白いと思って興奮した」とも。
大西賢治実行委員長は「本当に渋谷らしいイベントが戻ってきたというのが実感。コロナ禍で商店街も大変だったが、これを良いきっかけに大きい波にして渋谷からファッションウイークを発信できれば」と開催を喜んだ。
「文化(服装学院)は多くの有名なデザイナーを輩出している。それを渋谷から発信できたのはSFWにますます箔(はく)が付いたというか、良いファッションを届けられた。加えて、リアルクローズという身近なファッションも出せたので、2年半我慢して良かった」と話した。
ショーの様子は今月20日に公式サイトで公開するほか、参加各施設のサイネージなどでも順次上映する。