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米「フォーエバー21」、日本再上陸へ アダストリアがパートナー企業に

FOREVER21の日本再上陸を発表した(左から)米ABG社のケビン・サルター副社長やアダストリア木村治社長ら

FOREVER21の日本再上陸を発表した(左から)米ABG社のケビン・サルター副社長やアダストリア木村治社長ら

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 米ロサンゼルス発カジュアルファッションブランド「FOREVER21(フォーエバー21)」が2023年春、パートナー企業としてアダストリア(渋谷区渋谷2)と組み、日本に再上陸する。

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 1984年にロサンゼルスで創業したフォーエバー21は、シューズ、アクセサリーを含めたトータルコーディネートが100ドルで購入できる低価格を売りに出店を加速。2009(平成21)年4月に原宿・明治通り沿い(神宮前1、2017年に閉店)に日本1号店を出店し、ファストファッションブームをけん引。2019年に米本社が連邦破産法11条の適用を申請したのに伴い、国内の店舗も全店舗閉店していた。

 2020年、「バーニーズニューヨーク」や「ブルックスブラザーズ」など破綻したブランドを買収しリブランドするライセンシングカンパニーである、米ブランド管理会社のオーセンティック・ブランズ・グループ(以下ABG)が同ブランドを買収しリブランドに着手。組織体制を一新し、オペレーションをはじめ、各地域のマーケットに合った商品の企画、販売戦略の見直しなどをして大量販売・大量廃棄という過去のイメージから脱却。現在世界で570店舗(米国外約200店舗)以上を展開している。

 アダストリアは今回、今年5月に設立した子会社Gate Win(渋谷2)が、同ブランドのマスターライセンスを保有する伊藤忠商事とサブライセンス契約を締結。日本再上陸に際し、国内での商品企画・販売と店舗運営を手がける。Gate Winは、ライセンス事業を専門的に行う企業で、アダストリアとして新たな取り組みとなる。マーケットや消費者に合わせた商品企画や店舗運営のローカライズといった「編集力を生かして」新たなビジネスに取り組むという。海外ブランドの国内展開を行い、将来的にアジア全域での事業展開を視野に入れている。

 同ブランドを「AGBにとって大変大切なブランド」と位置付けたABGの副社長でビジネスデベロップメント、アジアパシフィックのケビン・サルターさんは、「ビジネスはもちろん、ブランドのイメージに重要なエリア」であることから、ブランドを買収した時から日本での展開を「視野に入れていた」と話す。そのなかで、かねて付き合いのあった伊藤忠商事からアダストリアの紹介を受けたという。

 ブランドの持つファッション性や多様なカルチャー、知名度の高さと、アダストリアの販売網や店舗オペレーション、適時・適価・適量の商品企画力、1400万人以上の会員を持つ自社ECといった、両社の「強み」を掛け合わせることで、「再び強いブランドにできると確信」し、アダストリアは国内展開に踏み切る。

 日本では、「トレンド×ハイクオリティー」を掲げ、アメリカの商品企画をベースに、サイズやデザインやカラーのほか、素材やパターンの選定、品質管理も日本市場向けにローカライズした商品を展開する。日本オリジナル商品は、2023年春夏季は約8割、アメリカからの仕入れは2割程度を予定するが、以降は流動的に検討していく。

 新たなフォーエバー21の主要ターゲット層は10代後半~30代前半の女性。アダストリアが「得意とする」ファッション性と手頃価格を兼ねそろえたマーケットポジションを狙い、平均商品単価は4,000円、同じく客単価は5,800円をそれぞれ想定する。

 今年12月初旬に商品テーマを発表する商品展示会をメディアや関係者向けに行い、2023年2月21日にアダストリアグループのウェブストア「.st」で販売を開始。元々知名度があるブランドであることから、路面や大型店の出店は控える考えで、同年4月下旬に関東・関西の郊外ショッピングセンター(ららぽーと)を皮切りに出店を始め、同時にポップアップストアも随時展開していく。

 2028年2月期に、実店舗は15~18店舗、売上高100億円(EC6割)を計画している。

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