イタリアンレストラン「restaurant origami」(港区南青山2、TEL 03-6683-2852)が6月23日、南青山にオープンした。
「40歳までに独立すると決めていた」というオーナーシェフの天野智詞さんが、今年40歳を迎えることと、コロナ禍が落ち着き「リベンジ消費で需要が一気に増える」と考え独立開業した同店。
天野さんは銀座「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」で修業し同店のオーナーシェフ落合務さんに師事後、イタリアの「ミシュランガイド」で星を獲得しているレストランなどで研さんを積む。帰国し人形町「イル・プロフーモ」に勤務していた2018(平成30)年に初開催されたイタリア料理協会によるイタリア料理コンテスト「Premio ACCI」でグランプリを受賞した。
店名には日本独自の文化であり海外でも通じる「origami」を付けることで「垣根なく幅広く多くの方に愛される」店を目指すほか、「相手を思って折り紙を折るような温かい気持ちのこもった料理」を提供したいと思いを込めた。30~50代の女性やカップル、夫婦といった価格よりも味を求めるミドル層をコアターゲットに据える。
同エリアに地盤は無かったというが、縁あって出合った同所に「未来を感じ」出店を決めた。店舗面積は12坪で、席数はカウンターやテーブル席で12席。店舗のコンセプトは「和」や「折り紙」で、白や木を基調にした店内のカウンターは折り紙をイメージした切り込みを入れたデザインに仕上げ、日本の食材や日本の作家が作る器を使うなどしている。
パスタ料理やリゾットを得意とする天野さん。メニューは、「Premio ACCI」で優勝した際の料理である、ピスタチオのペーストと煮たブロッコリーを潰したソースのスパゲッティーに軽く炙(あぶ)ったヤリイカを添える「ヤリイカとブロッコリー、ピスタチオのスパゲティ」(1,400円)、契約するまたぎから仕入れる対馬の鹿を使うロースト(1,600円)、イギリスの塩を使う塩ミルクジェラートを添える、カカオ分90%のチョコレートとマスカルポーネチーズを使った「チョコラティッシマ」(600円)など。野菜やフルーツと合わせる「鮮魚のカルパッチョ」(850円~1,200円)などに使う魚は、その日の朝に捕れたものがその日の夕方に店舗に届く小田原産、その日の水揚げに合わせて注文する和歌山産をメインに仕入れる。
ドリンクはワインが中心で、グラス(白800円~、赤850円)で白ワイン3~4種類、赤ワイン3種類ほどを用意する。想定客単価は1万2,000円~1万5,000円。
天野さんは「いつもおいしいものが食べられて、おいしいワインを飲んで、帰るときに『あー幸せ』と言っていただける店になるように日々精進している」と話す。
営業時間は17時~22時。日曜定休。