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代々木公園バスケットボールコート、全面改修へ 8月に新フロア披露

代々木公園バスケットボールコートで行われてきたトーナメント「ALLDAY」過去大会の様子

代々木公園バスケットボールコートで行われてきたトーナメント「ALLDAY」過去大会の様子

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 代々木公園バスケットボールコートが13年ぶりに大規模なリノベーションを行い、8月、渋谷発のストリートコートをイメージした新たなデザインに生まれ変わる。

コートは2005年にナイキジャパンが寄贈

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 同園B地区の陸上競技場とサッカー場の間の街路にある同コートは、2005(平成17)年にナイキジャパンが代々木公園内に寄贈。2014(平成26)年にはナイキと東京都との契約が終了したが、17年にわたり東京のストリートバスケ文化の発信地としてBリーガーらも輩出してきた。経年劣化によるコート上の穴などの部分修繕はその都度行ってきたが、全面的なコートのリノベーションは2009(平成21)年以来となる。

 ストリートコートの聖地としては、ニューヨークのラッカーパークやロサンゼルスのベニスビーチ、仏ファッションブランド「PIGALLE(ピガール)」が手がけたパリのコートなどが世界的に知られるなか、都市公園の中で空が抜け、四季を感じられる美しいストリートコートとしてファンも多いのが同園のバスケットボールコートだ。

 コートでは、街の壁をアートキャンバスに変えて運営する活動「リーガルウォール」などを渋谷エリアなどで展開してきたNPO法人「KOMPOSITION(コンポジション)」(渋谷区南平台町)が主体となり、2005年からストリートバスケトーナメント「ALLDAY」を続けてきた。ALLDAY運営チームでプロデューサーを務める、同NPO専務理事の秋葉直之さんは「オープン当初は国内でバスケはあまり盛んではなかったが、今では東京や渋谷を代表するコートになった。今回のリノベーションで、このコートに対して愛がある人をもっと増やしていきたい」と期待を込める。

 これまで「公園の自主事業の枠組みの中での大規模な修繕は実現が難しかった状況」(秋葉さん)から今回の動きにつながるきっかけとなったのが、バスケのピックアップゲームを通じて参加者がゴミ拾いに参加できるイベントを運営する一般社団法人「ピックアッププレイグラウンド」と渋谷区の外郭団体「渋谷未来デザイン」、代々木公園の3者が今年結んだ覚書。コートの魅力や価値向上、環境整備などで3者が協力していく活動の一環として、今回のリノベーション実現にこぎ着けたという。

 リノベーションでは、バスケットボールコート2面(北面、南面)のフロアを補修し、リングとバックボード(4基)も補修。これに掛かる費用約1,500万円捻出のため、6月15日にはクラウドファンディングサイト「READYFOR」で資金も募り始めた。サイトには、Bリーグや3x3のプロ選手ら著名人を含め、これまでコートを愛用してきた人たちを中心に応援コメントが並び、開始24時間で目標額1,000万円の68%を達成。50時間余りでゴールを達成し、現在はセカンドゴール1,500万円を目指している(締め切りは7月15日)。

 クラウドファンディングプロジェクトの立ち上げについて、秋葉さんは「企業からの協賛を募るなどではなく、このプレイグラウンドに対する愛や、自分たちで守っていかなければという意識をつくる目的があった」と意図を説明する。「新型コロナで日本各地の体育館が閉鎖された際、このコートに日本中からバスケをしたい人が集まった」と言い、「うれしい反面、とてもゴミが増えてしまった。そこに自治のスキームが芽生えないと未来がない」と思いを新たにしたことから、他の地方のバスケコートについても「ロールモデルをつくるのが渋谷の役割」と考える。

 リノベーション後は、コートが2面あることを生かし、女性だけが一面を使える日や、コーチが指導する日を設けるなどの「時間割」も取り入れていく計画で、より幅広い人たちの利用を見据える。新たなフロアのデザインにもこだわり、「なるべく渋谷や東京といったデザインモチーフを落とし込みたい。スクランブル、ダイバーシティーなど、いろいろな文化、国籍などが混ざり合うモチーフにしたい」と明かす。

 7月中旬にも片面ずつ修繕を始め、「お盆ぐらいには工事が終わる予定」で、8月20日・21日に行われるALLDAYで生まれ変わったコートを披露する計画だ。

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