東急バスと東急トランセが6月下旬から、バスの忘れ物のリユース・リサイクルする実証実験を始める。
東急、東急電鉄、ブックオフホールディングス、ブックオフコーポレーションの4社が取り組む「『物を捨てない』循環型まちづくり」に向けた実証実験の一環。
4社は昨年12月から、東急線の鉄道施設で取得された忘れ物のうち、法的に保管期間が過ぎ東急電鉄が所有権を取得したものを、ブックオフコーポレーションを通じて再流通・再資源化する取り組みを展開。東急線駅直結施設でブックオフコーポレーションによる不用品買い取りイベントも行ってきた。
ブックオフコーポレーションは鉄道施設の忘れ物を4カ月で約1240キログラム回収。その内768キログラム(62%)は同社の店舗でリユース商品として販売し、そのほかは原則リサイクル資源として循環させた。同社による不要品の買い取りイベントは2カ所で計41日間行い、554件(8878点)を買い取り、リユース品として販売した。
第1弾の取り組みで一定の成果を得られたことから、2023年3月まで実証実験を継続、拡大することが決まった。
このほど第2弾として、バスの忘れ物のリユース・リサイクルにも乗り出す。東急バスと東急トランセでは、東急電鉄同様忘れ物を取り扱っているが、法的に保管期間が過ぎた物は廃棄物として処理しており、昨年度は年間約5トンに上っていたという。第1弾同様、両者が所有権を得た忘れ物を、国内外のブックオフグループの店舗を活用して再流通・再資源化させる。
実証実験を通じて東急バス・東急トランセが得た収益は、再生可能エネルギー由来電力の購入など、環境配慮の取り組みに活用するという。