シンガポールのリー・シェンロン首相が5月27日、渋谷ヒカリエ(渋谷区渋谷)33階に今年オープンしたシンガポール発のシェアオフィス「JustCo(ジャストコ)」を視察に訪れた。
リー首相は24日から27日まで日本に滞在。26日には「第27回国際交流会議『アジアの未来』」で講演を行い、夜には岸田文雄首相との首脳会談に臨み、2国間関係や地域・国際情勢等について意見交換を行った。2国間関係では、デジタル、スマートシティ、スタートアップ支援等の分野での協力を一層推進することで一致した。
27日、リー首相ら一行がエレベーターで渋谷ヒカリエ33階フロアに到着すると、JustCo Holdings(本社=シンガポ―ル)のKong Wan Sing(コン・ワン・シン)CEO、JustCo DK Japanの川合秀司社長らが出迎え、施設内をシンCEOが案内した。
2011年にシンガポールのスタートアップとして創業したJustCo Holdingsは現在、シンガポールをはじめインドネシア、タイ、中国、オーストラリア、韓国、台湾などアジア・太平洋地域を中心に40以上の拠点でシェアオフィス・コワーキングスペース事業を展開する。日本では大東建託(港区)と合弁会社JustCo DK Japanを設立し、今年1月、渋谷ヒカリエ33階のワンフロア(約679坪)に国内初の拠点を開設。2023年3月までに都心部で計5店舗の出店を予定するほか、今年2月に船橋、3月に大宮、蒲田に従量課金制のワークスペース「JustCo Zone」もオープンしている。
訪問があらかじめ知らされていなかっこともあり、当日はリー首相ら一行の突然の訪問に驚く施設メンバーの姿が多く見られた。施設内ではリー首相にシンCEOがスライドを使ってジャストコの事業を紹介したほか、各ゾーンを移動しながら施設内を案内。リー首相は33階の窓から渋谷の街並みを見下ろしたり、施設内の様子を撮影したりしたほか、コワーキングエリアの椅子にホー・チン夫人と座ってシンCEOから説明を聞く姿も。施設スタッフらとの記念撮影に応じた後、渋谷ヒカリエを後にした。